ホワイトペーパー

必要なチャートまたはグラフとは?

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データが手元にあって質問がある場合、必要な答えを得るためにそのデータをどのような方法で視覚化するのが最適でしょうか? データを活用してインパクトを与えるための最初のステップは、データを効果的なビジュアライゼーションやダッシュボードに変換することです。

Periodic Table of Elements の作成者である Henry D. Hubbarad 氏は、「グラフには魔法がある。曲線の輪郭は、流行病、混乱、または繁栄の時代の歴史である、すべての状況を瞬時に明らかにする。曲線は心に情報を与え、想像力を掻き立て、説得する」と述べました。

このホワイトペーパーでは、棒グラフから、ヒートマップ、箱ヒゲ図まで、さまざまなチャート (およびグラフ) のタイプを紹介します。また、特定のチャートをいつ使用するか、最大のインパクトを得るためにこれらのチャートタイプをどのように活用するかについてのヒントも学ぶことができます。

棒グラフ

棒グラフは、最もよく使用されるデータビジュアライゼーションの 1 つです。カテゴリー間での迅速なデータ比較、相違点の強調、傾向と外れ値の表示、および経時的な高低の確認が一目できます。棒グラフは、複数のカテゴリーに分割できるデータを扱う場合には特に効果的です。たとえば、各サイズのシャツの数量、参照元サイトごとの Web トラフィック、部門ごとの支出の割合を示すのに適しています。

この棒グラフの例では、これまでの会社の四半期ごとの総販売額の変化が簡単に分かります。
ヒント:
  • バーに色を付けてインパクトを強める: 簡単にできる色分けによって一目で比較できるようになります。
  • 積み上げ棒グラフや並列バーを使用する: 積み上げ棒グラフや並列棒グラフを使用すると、データの詳細な内訳を示すことができるので、分析に深みが加わります。
  • 棒グラフとマップを組み合わせる: マップはデータの視覚化に役立つ直感的な手段です。マップをフィルターとして使用して、データをドリルダウンすることで詳細な答えを見つけることができます。
  • バーを軸の両サイドに置く: 同じ軸に沿って正と負のデータポイントをプロットすることで、傾向と外れ値を際立たせることができます。

折れ線グラフ

折れ線グラフ (線グラフ) は、複数の異なるデータポイントを結んで、1 つの連続変化として示します。折れ線グラフは、データの傾向を (通常は経時的に) 確認するために使用されます (5 年間の株価の変化や、Web サイトの 1 か月のページビュー数など)。その結果、シンプルなわかりやすい方法で、ある値から別の値への変化を視覚化します。ただし、折れ線グラフは時間だけに制限されるものではありません。日付型、時間間隔、その他の順序データ等の様々なディメンションを横軸として使用することができます。

この折れ線グラフは、大企業 3 社の株価の年間リターンを経時的に示しています。
ヒント:
  • 棒グラフと折れ線グラフを組み合わせる: 棒グラフと折れ線グラフは相性のいい組み合わせです。同じ軸に 2 種類の情報を表示することで、データに効果的な背景情報を加えることができます。
  • 線の下部に影を付ける: 折れ線グラフの下部に影を付けると、数量を瞬時に把握するための視覚的な手ががりとなり、グラフのルック & フィールも向上します。グラフに複数の線を含める場合には、色分けをして、各線の全体に対する相対的な寄与度を見やすく表示できます。

円グラフ

円グラフは、他のビジュアライゼーションに詳細情報を追加する場合に役立ちます。円グラフだけでは、情報をすばやく正確に比較するための手段にはなりません。見る側が自分で背景を作り出す必要があるので、データの重要点が見落とされてしまいます。円グラフをダッシュボードの中心にする代わりに、他のビジュアライゼーションでドリルダウンするために使ってみましょう。そのようにして円グラフのシンプルさを活用することで、全体像から注意をそらすことなく情報を追加できます。

Amsterdam University of Applied Sciences が作成したこのビジュアライゼーションでは、国境を越えて販売を行っている外資系の小売企業の割合を円グラフで示しています。マップを追加することで、コンテキストがさらに追加されています。
ヒント:
  • 円グラフ内の内訳の数を制限しましょう。円グラフを分割しすぎると比較しづらく、チャートの意味を理解するのか難しくなることがあります。同様に、ダッシュボードの円グラフの合計数は少数に制限してください。
  • マップに円グラフを重ねる: 円グラフを使用すると、データの地理的傾向の詳細な内訳を示すことができるので、説得力のあるビジュアライゼーションが作成できます。
  • マップ

    マップを使用すると、郵便番号や州名の略称、国名やカスタムジオコーディングなど、あらゆる種類の位置情報を簡単に視覚化できます。データに関連する地理情報があれば、マップは、データの傾向と場所の相関性を示すシンプルで説得力のある手段になります。たとえば、州ごとの保険請求、国ごとの輸出先、郵便番号ごとの自動車事故発生件数、営業担当地域を示すのに適しています。

    このマップは州ごとの利益率を示しています。ツールヒントがレイヤー表示されるため、ビューから出ることなく都市レベルの詳細を確認できます。 このケースでは、モンタナ州全体の利益率は 32.8% であり、色によって視覚的に他の州との比較ができます。
    ヒント:
    • マップをフィルターに設定し、他のチャート、グラフ、表をフィルタリングする: マップは、直感的にデータをドリルダウンするための手段を提供します。大きな傾向を一目で把握できるとともに、フィルターアクションを使用して詳細をすばやく調べることができます。
    • マップにデータポイントを重ねる: 個々のデータポイントをより正確に示すために、マップにマークを重ねることができます。さらに多くの視覚情報を分析に追加するには、マークの大きさに変化をつけてみましょう。

    ヒートマップ

    ヒートマップは、他のマップではマークが重なって隠れてしまうようなパターンまたは相対的な集中を明らかにします。これにより、データポイントのより多い場所または少ない場所の特定が可能になります。狭い地理的エリア内に多くのデータポイントがあるデータセットを扱う場合は、ヒートマップが最も効果的です。


    Matt Chambers 氏が作成したこのヒートマップは、米国内での竜巻の発生密度を示しています。背景に暗い色を使用しているため、竜巻が頻繁に発生するエリアがより分かりやすくなっています。

    ヒント:
    • 空間パターンを理解するためにページを使用する: Tableau のページシェルフを使用すれば、年、月、日を移動して、経時的にデータがどのように変化するか見ることができます。また、アニメーションを使うことで相対比較を確認できます。
    • 背景イメージを使用してコンテキストを提供する: 従来のマップとは異なるマップを使用する場合 (テニスコートのマップなど)、データのコンテキストを明確にするために適切な背景イメージを使用するようにします。

    散布図

    散布図は、異なる変数間の関係を調査する効果的な方法です。1 つの変数が他の変数の予測因子となるかどうか、またはそれらがお互いに独立して変化するかが分かります。散布図は、1 つのチャートに多数の異なるデータポイントを表示し、クラスター分析や傾向線のような分析によって強化することができます。たとえば、散布図を使用して、テクノロジーを早期に導入する人とそうでない人の購入パターンや、製品カテゴリー別の各地域への配送費などを視覚化できます。

    この散布図では、顧客ごとの売上と利益が表示されます。各マークが顧客を示しています。
    ヒント:
    • クラスター分析を使用してセグメントを特定する: クラスター分析では、選択した変数に基づいて、データポイントを異なるセグメントにグループ化します。
    • ハイライトアクションを使用する: 散布図にハイライトアクションを追加することで、データセットの残りの部分を見失うことなく、共通の属性を持つポイントをすばやく把握できます。
    • カスタムマークタイプを使用する: カスタムマークは、グラフに視覚的な手がかりをすばやく追加して、各ポイントのグループを明確に区別できるようにします。

    ガントチャート

    ガントチャートは、プロジェクトのスケジュールや、アクティビティの経時的な変化を表示します。他のステップの開始前に完了させる必要のあるステップとともに、リソースの割り当てを示します。ただし、ガントチャートはプロジェクトだけに制限されるものではありません。このチャートタイプでは、たとえば機械の使用期間やチームの選手のローテーションなど、時系列に関連するどのようなデータも扱うことができます。

    この散布図では、顧客ごとの売上と利益が表示されます。各マークが顧客を示しています。
    ヒント
    • 色を追加する: ガントチャートのバーの色を変えることで、変数が持つ重要な情報をすばやく伝えることができます。
    • マップや異なるチャートとガントチャートを組み合わせる: ガントチャートを他のチャートタイプとともにダッシュボードに加えることで、分断されていたデータの相関性を示すことができます。

    バブルチャート

    バブルは、技術的にそれ自体がビジュアライゼーションのタイプというわけではありませんが、テクニックとして使用することで散布図やマップに詳細情報を追加して、3 つ以上のメジャー間の関係を示すことができます。円の大きさや色に変化をつけることで視覚的に説得力のあるチャートを作成し、大量のデータを一度に表示することができます。

    この例では、値間の関係がバブルチャートで表示されています。このケースでは、製品カテゴリー、売上、利益です。売上が最も多い製品カテゴリーが濃い青色で示されており、製品によって得られた総利益がバブルの大きさに反映されています。
    ヒント
    • 色を追加する: 色は、バブルチャートにディメンションを追加することができ、人目を引く視覚的なアクセントになります。
    • バブルをマップに重ねる: バブルによって、データの集中の度合いをすばやく相対的に伝えることができます。バブルを重ねて表示させると、データの地理的な関連性が伝わります。

    ヒストグラム

    ヒストグラムは、異なるグループのデータがどのように分布しているかを示します。データを特定のカテゴリーにグループ化し (「ビン」とも呼ばれます)、各カテゴリーのレコード数に比例するバーが割り当てられます。このチャートタイプは、会社規模ごとの顧客数、学生の試験の点数、または製品の欠陥の発生頻度を視覚化するために使用できます。

    フローサイトメトリーは「細胞または粒子の集団の物理的および化学的特性を検出、測定するために使用される技術」です。このヒストグラムは細胞の集団を示しており、「Pe-H」(タンパク質ファミリー) でグループ化 (ビン) されています。
    ヒント
    • データでさまざまなグループ化を行い、そのグループ化が適しているかをテストする: さまざまなヒストグラムを作成することで、データの最も効果的なグループ分けを判断することができます。
    • 色を追加してビンの内訳を示す: 同じチャートで 2 番目のカテゴリーセットを表示するには、各グループを表すバーに色を付けます。

    ブレットグラフ

    ブレットグラフでは、目標に向かっての進捗を簡単に比較できます。本質的には、ブレットグラフは棒グラフの一種です。ダッシュボードのゲージ、メーター、サーモメーターを置き換えるために開発され、使用スペースを節約しながら、より多くの情報と比較ポイントを提供します。データを時系列に示すものではないため、詳細な分析ではなく、「現在どのような状況にあるか」をすばやく確認するためのダッシュボードに最適です。

    このブレットグラフでは、売上実績の全体が一目で分かります。つまり、Corporate 製品セグメントでは 10 月と 12 月に目標を達成することができず、Home Office 製品セグメントも 11 月には達成できなかったことが分かります。
    ヒント
    • 色を使用して達成度合いのしきい値を示す: 背景に色を付けることで、目標に照らした業績評価をよりよく理解するためのもう一つの基準となります。
    • インサイトのまとめとしてブレットグラフをダッシュボードに追加する: ブレットグラフを他の種類のグラフと一緒にダッシュボードに配置することで、目標達成のためにどこに注力すべきかを伝えやすくなり、生産性の高いディスカッションに導くことができます。

    ハイライト表

    ハイライト表は、ヒートマップをさらに進化させたものです。ハイライト表は、正確な数字を表示しながら、色を使用して見る側の注意を引くことができます。たとえば、ターゲット市場におけるセグメンテーション分析、地域全体の製品導入状況、各営業担当者が持つ売上リードを示すのに適しています。

    このハイライト表では色を使用して、最高の売上となったカテゴリーと月が目立つようにしています。
    ヒント
    • ハイライト表を他の種類のチャートと組み合わせる: たとえば、折れ線グラフをハイライト表で補強することで、データの全体的な傾向を念頭に置いたまま、興味を引く特定の断面をドリルダウンできるようになります。

    ツリーマップ

    ツリーマップは、異なるセグメントに分かれたデータと全体とを関連付けるものです。チャートの名前が示すとおり、ツリーマップ内のそれぞれの長方形は、全体に対する比率に基づいて、より小さい長方形 (枝) に分割されています。スペースを効率的に使用して、各カテゴリーの全体を比率で示します。

    このツリーマップではインバウンドの観光収入の多さをサイズで示し、同じ地域内の他の国々と比較できるようにしています。そして、地域によって色を変えています。
    ヒント
    • カテゴリー別に長方形に色をつける: ツリーマップは情報がぎっしり詰まったチャートタイプであるため、色を付けるとカテゴリーを区別しやすくなります。
    • ツリーマップを棒グラフと組み合わせる: 棒グラフのバーの長さによって各項目をすばやく比較できるだけでなく、カテゴリーの内訳を各バーの内側に表示します。

    箱ヒゲ図

    箱ヒゲ図 (ボックスプロットとも呼ばれる) は、データの分布を示す一般的な方法です。この名前は、図の 2 つのパートを指しています。「箱」には、データの中央値と第 1 四分位数および第 3 四分位数 (中央値より 25% 以上および 25% 以下) が含まれ、「ヒゲ」は通常、四分位範囲 (IQR) (第 1 四分位数と第 3 四分位数の差分) の 1.5 倍内のデータを表します。また、ヒゲはデータの最大および最小ポイントを示す際にも使用できます。

    この箱ヒゲ図は、2 週間における 5 つの大都市の住宅の成約価格の分布を示しています。下部のバーは追加のコンテキストを提供するものであり、各都市で販売された住宅の総数を示しています。
    ヒント
    • ボックス内のポイントを非表示にする: これにより、外れ値を見つけやすくなります。
    • カテゴリーであるディメンション全体で箱ヒゲ図を比較する: 箱ヒゲ図はデータセット間の分布を簡単に比較するのに適しています。

    ロウソクチャート

    ロウソクチャートは、箱ヒゲ図に似ているかもしれませんが、別の内容を表します。一般的に、ロウソクチャートは一定期間における金融商品の指標を示す財務分析で使用されます。このチャートタイプは、金融商品の始値、終値、高値および安値の推移を理解しやすい形式で表示します。


    Laura Scavino 氏が作成したこの例では、ロウソクチャートを使用して Apple 社の始値と終値の差をパーセンテージで経時的に示しています。

    ヒント
    • 複数の別々のロウソクチャートを表示する: 1 つのチャートにあまりにも多くのデータポイントを重ねようとすると、紛らわしくなって、理解しにくくなることがあります。明確に区別することで、チャートを別々に分析することができるようになります。
    • ハイライトアクションを使用してデータの相関性を示す: 時系列のデータは追跡が難しい場合があります。ハイライトアクションで 1 つの日付に重点を置くと同時に、チャートの残りの部分の時系列情報も表示します。

    作成者について: 

    Tracy Rodgers

    プロダクトマーケティングマネージャー