Hyper と Linux 版が Tableau 10.5 で登場

10.5 にアップグレードすると、特許出願中の Tableau データエンジンテクノロジーである Hyper をご利用いただけるようになります。Hyper によりクエリパフォーマンスが最大 5 倍、また抽出作成速度は最大 3 倍*に向上します。

本日、Tableau 10.5 が正式にリリースされました。

10.5 にアップグレードすると、特許出願中の Tableau データエンジンテクノロジーである Hyper をご利用いただけるようになります。Hyper によりクエリパフォーマンスが最大 5 倍、また抽出作成速度は最大 3 倍*に向上します。

そして、これはほんの触りに過ぎません。Tableau 10.5 では Linux 版 Tableau Server、ツールヒント Viz、プロジェクトのネスト表示なども登場しました。以下に、10.5 の新機能をご紹介します。

Tableau 10.5 にアップグレード

Hyper が実現する超高速分析

Hyper は、Tableau が提供する新しいインメモリデータエンジンテクノロジーです。大規模なデータセットや複雑なデータセットで、データ取り込みと分析クエリ処理を高速化するために設計されました。Tableau の基盤に組み込まれた Hyper によって、非常に大規模なデータセットの操作が可能になり、抽出の更新の高速化で最新のデータが常に利用できるようになるほか、クエリのレスポンスも向上してフローに乗った分析が実現します。また、Hyper は企業にとってもメリットがあります。抽出をより幅広い用途に使えるだけでなく、最先端のハードウェア性能を活用し、新しいクエリ並列化手法も採用することで、大規模導入が可能になります。

Hyper を技術面からご説明します。Hyper が持つ特許出願中の高速インメモリシステム技術は、パフォーマンスを損なうことなく同時トランザクションと分析の処理を行えるように設計されています。データを中心にしたコード生成手法を採用し、あらゆる負荷に対してもシングルカラムナストレージ状態を保つ Hyper により、ほとんどの企業で基盤にあるトランザクション型システムとビジュアル分析の距離がさらに縮まります。しかし、こうした複雑な部分を意識する必要はまったくなく、エンドユーザーの皆様にとって Tableau ならではのシンプルな使いやすさは今までと変わりません。

アップグレードはシームレスに行えます。マイグレーション作業は必要ありません。Tableau 10.5 にアップグレードするだけで、すぐに Hyper をご利用いただけるようになります。既存の抽出も、スケジュールされた更新や手動による更新の際に新しい .hyper 形式に変換されます。アップグレード手順の詳細は、Tableau DesktopTableau ServerTableau Online の各アップグレードリソースをご覧ください。

Linux 版 Tableau Server を導入

Tableau 10.5 では、Linux 版 Tableau Server もリリースされました。これにより、Tableau の分析プラットフォームが Linux の定評あるエンタープライズ機能と併せて利用できるようになり、すでにご利用の Linux によるプロセスやワークフローに Tableau Server を短時間でシームレスに統合できます。

Linux 版 Tableau Server は、容易な導入と管理を実現するために開発されました。Linux のごく一般的なディストリビューション (RHEL 7、CentOS 7、Oracle Linux、Ubuntu 16.04 LTS) をサポートしており、オンプレミスでもパブリッククラウドでも既存の Linux 環境への統合は簡単です。また、ユーザー認証の制御は LDAP、Active Directory、ローカル認証に対応しているほか、Bash や Yum などの既存の Linux ツールを利用することも可能です。

Linux 版 Tableau Server では、バックグラウンダー、VizQL、アプリケーションサーバーの数を再起動せずに変更できます。さらに、Linux 版 Tableau Server への 移行 はバックアップとリストアで簡潔に行えます。

ツールヒント Viz で魅力的な Viz を作成

Tableau 10.5 では、Viz (ビジュアライゼーション) やダッシュボードをワンランク上に引き上げる、ツールヒント Viz 機能も登場しました。ツールヒント Viz は、コードを書かずに関連する Viz をツールヒントに埋め込むことができる新機能です。面積の限られたダッシュボードでデータをさらに効果的に表現できるようになり、データの分析と理解をさらに深められます。マークにカーソルを合わせると、詳細情報を表示できるので、その時に見ていたビューから離れる必要がありません。

ツールヒント Viz を利用すると、ダッシュボードとストーリーの流れを滑らかに表現できるようになります。また、デザインを美しく維持しながら、補足するデータをツールヒントに表示できるので新しいインサイトが得られるようになります。

コンテンツの管理と共有がより柔軟に

Tableau コミュニティから寄せられた声にお応えして 、プロジェクトのネスト表示が可能になりました。プロジェクト内にプロジェクトをネストできるので、組織内の誰もが必要なものを見つけられるようになります。パーミッションはレベルごとにカスタマイズすることも、トップダウンで一律に設定することもできます。

また、ワークブックの互換性が向上し、複数のバージョンの Tableau が混在した環境でもコラボレーションが行いやすくなります。コラボレーション相手のユーザーが旧バージョンの Tableau Desktop を使用している場合は、ワークブックを旧バージョン (Tableau 10.2 以降) に変換できるようになりました。

Viz の注釈と共有

iOS 版 Tableau Mobile に注釈と共有の機能が追加され、メモの送信や注目すべきデータポイントの指摘が簡単に行えるようになりました。外出先でも、Viz のスナップショットにテキストを追加し、メール、ショートメッセージ、Slack で共有することができます。

サブスクリプション機能も強化されました。グループのユーザーのサブスクライブ機能でワンクリックするだけで多数のユーザーのサブスクリプションを設定できるほか、サブスクリプションのメッセージ機能を使うと、選択したメッセージをサブスクリプションメールに追加することも可能です。

データコネクタの種類が拡大

今回のリリースではネイティブコネクタが 75 種類以上に拡大し、Web コネクタや新しい Box コネクタにより、ほぼあらゆる Web データに接続することができるようになります。数回クリックするだけで、クラウドから最新のデータを安全に同期することが可能です。

また、Amazon Redshift コネクタも強化され、さらに深いレベルで AWS プラットフォームと統合できるようになりました。それにより、Tableau から Amazon Redshift のデータに直接接続し、Amazon S3 のデータと組み合わせて分析することが可能です。詳しくはこちらをご覧ください。

さっそくアップグレードして、Tableau 10.5 で Hyper などの強力な機能をご活用ください。

Tableau コミュニティの皆様に深く感謝申し上げます!

リリースのたびに、リクエストが寄せられた機能を実現してきましたが、10.5 も例外ではありません。コミュニティの Ideas (アイデア) フォーラム で、ツールヒント Viz やワークブックの名前変更など、ユーザーからのフィードバックに基づいて導入された機能をすべてご覧ください。開発チームがお客様の声に耳を傾けておりますので、今後もどうぞアイデアをお寄せください。お客様あっての Tableau です。

Tableau 10.5 のベータ版テストにご協力いただいた 16,000 名のテスターの方に心から感謝申し上げます。皆様のお時間とご尽力をいただき、これまでで最高のレベルと言えるリリースを実現させることができました。今後のベータプログラムにご協力いただける方は、どうぞ
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本リリースについての詳細情報

Tableau 開発チームが、Tableau 10.5 の注目の新機能をご紹介しています。これらの機能を最大限に活用する方法や、何がこれらの開発への関心を引き起こしたのかをご覧ください: