Data Server でデータソースの力を最大限に引き出す

Tableau Server には、データの閲覧やコラボレーションに役立ち、セキュリティを強化する多くのデータガバナンス機能があります。

Tableau Server にはデータの閲覧やコラボレーションに役立ち、セキュリティを強化する多くのデータガバナンス機能があります。Tableau Server に搭載されている Data Server を使うと、これらのガバナンス機能を活用できます。Data Server は強力な機能を備えていますが、実のところその機能はあまり充分に活用されていません。Data Server ではデータソースの共有や、データ抽出の管理、統合アクセス管理、セキュリティ制御が行えます。

ではまず、次の質問に答えてみてください。Data Server を使うとどの程度時間を節約し、生産性を上げられるか分かっていただけるはずです。

  • 数多くの大きな抽出データを管理・更新するのに苦労していませんか (抽出データが重複していませんか)?
  • 同じデータソースを使用するワークブックが多数あり、データが変更された際にこれらのワークブックが自動更新されれば良いと思いますか?
  • メタデータを一括管理し、各フィールドの定義を標準化したいですか? 例えば、一度作成した計算式を他のメンバー全員と共有したいですか?
  • 各ユーザーのローカルマシンにデータベースドライバーを導入し、さらにアップデートまで行うのは面倒だと思っていませんか?
  • データベースに対するユーザーのアクセスをシンプルにし、認証資格情報を一括管理したいですか?
  • データセットの構造が複雑で、サイズも大きいですか? サーバーハードウェアからクエリを実行できたら良いと思いますか?

これらの質問に 1 つでも「はい」と答えた方には、Data Server がお勧めです。

Tableau Server ではデータソースをパブリッシュし、他のユーザーや、ワークブックと共有できます。また、パブリッシュすることによって、抽出データの再利用、データベース接続の統合、計算やフィールドのメタデータの共有が可能になります。共有データソース (計算フィールド、パラメーター、別名、定義など) が変更された場合はすべて保存され、他のユーザーがすぐにアクセスできるようになります。こうした機能を持つ Tableau Server では、認証済みのデータソースを安全に一元管理し、標準化できるだけでなく、データエキスパートやデータベース管理者 (DBA) が作成したダッシュボードを日常的に活用できます。

データソースのパブリッシュは Tableau Desktop でデータソースを右クリックして [サーバーにパブリッシュ] を選択し、認証資格情報を入力し、ユーザーパーミッションを設定するだけで、簡単に行えます。共有データソースへの接続は他のデータベースへの接続と同様に行えます。接続リストから [Tableau Server] を選択して認証情報を入力し、パブリッシュされたデータソースを選択するだけです。データ接続は Tableau Server の [データソース] から管理、変更、削除できます。

1 つのデータリポジトリを使い 、データの重複を防ぐ

Tableau Server はデータとデータ接続をつかさどる中央リポジトリのような役割を果たします。つまり、データソースの重複を防ぎ、参照元となるデータをいつも 1 箇所にまとめておくことができます。Data Server に接続された新規または既存のワークブックは、オリジナルのデータソースに変更があった際、自動的に更新されます。

抽出データの自動更新スケジュールを設定すると、誰もが最新のデータセットを利用でき、同じデータを何度も抽出する必要がなくなるため、スペースを節約できます。すべてのユーザーが 1 つの共有された抽出データに接続することで、オリジナルのデータベースに対するクエリの数が少なくなり、API コールを減らせます。特に Salesforce のように API の利用によって料金が発生するサービスを使用している場合は、サービスコストを削減できます。

サーバーハードウェアからクエリを実行

Tableau Server では、大きな抽出データに対するクエリもサーバーのハードウェアから直接実行されるため、処理時間が短く、各ユーザーのコンピューターに抽出データを転送する必要がありません。想像してみてください。もし、100 万行もある数ギガバイト級の抽出データをローカルマシンにコピーしなくて済むとしたら、どれだけ楽になるでしょうか? Tableau Server なら、すべてのデータ処理がサーバー専用のマルチコアハードウェアで行われます。さらに、クエリの結果は、共有キャッシュ機能によってローカルにキャッシュされ、すべてのユーザーがいつでもアクセスできるため、クエリの実行時間も大幅に短縮されます。

稼働中のデータベースに接続するときに必要な認証資格情報も、パブリッシュされたデータソースに埋め込めるので、各ユーザーがオリジナルデータベースへの認証を求められることもありません (Data Server がプロキシとして機能します)。

データベースドライバーを統合

サーバーにデータベースドライバーを 1 セットインストールするだけで、ユーザーのデータベース接続をすべて処理できます。各ユーザーのローカルマシンにドライバーをインストールしてアップデートする必要がないので、組織全体に速やかにデスクトップを導入できます。

有効なメタデータを保存

パブリッシュされたデータソースの役割は、単にデータベースとの接続に留まりません。データソースにはメタデータも含まれており、誰もがアクセスできる整備されたセマンティック層としても機能します。重要性の低いフィールドの非表示、フォルダを使ったフィールドの分類、計算や集計、パラメーター、セット、グループの作成、表結合の事前定義のすべてが、全ユーザーおよびワークブックにとって 1 つのセマンティック層で可能になります。

これによりセルフサービスが促進され、アナリストは信頼のできるモデルを繰り返し利用すると同時に、自身の計算や説明を追加して、そのモデルを向上させていきます。また、パブリッシュされたデータソースを使うことで、扱いにくい物理層からユーザーを切り離しておくことができます。参照元のデータ構造に変更があった場合は、DBA がデータソースを同じ様に変更すれば、ワークブックに変更内容をそのまま反映できます。

データの整合性を確保し、パーミッションを設定

データソース用のメタデータを保持するだけでなく、パーミッションに基づく制限やユーザーレベルのフィルターをかけることが可能です。各ユーザーがデータのどの部分にアクセスできるかを細かくコントロールできるので、ユーザーごとに個別のデータセットを作成しなくても、ユーザーはデータ接続やデータ抽出が行えます。

データソース内のメタデータの編集は、データの整合性維持と管理を担っている数名のユーザーにだけに許可できるので、ビジネスユーザーはデータから得られたインサイトを信頼することができ、参照元データベースの構造やフィールド定義を把握する必要も、データの整合性を疑う必要もありません。

詳細

Data Server は、高速でセキュアなプロキシとして、また抽出リポジトリとして機能し、組織のデータソースを自動化・標準化します。詳しくは Data Server のトレーニングビデオをご覧ください。

さらに詳しい説明を希望される場合は、Tableau のヘルプで次のトピックをご覧ください。