消費者のストーリーをデータに語らせる Unilever
質問をする意欲をかき立てられています。
Tableau: Tableau で最も魅力的に感じる点は何ですか?
分析ディレクター、Rishi Kumar 氏: Tableau は間違いなく素晴らしい製品であり、時とともにますます進歩し続けています。ただし、決定的に何よりも重要で素晴らしいと思うのは、Tableau を使うことで確実にイノベーションがもたらされることです。より優れた、もっと分析的思考を行える組織へと当社を確実に導いていってくれるという点です。 Tableau 製品を使えば確実にイノベーションがもたらされます。
Tableau がとても積極的にイノベーションを生み出すための機能に取り組んでいることは明らかです。 顧客の声に耳を傾け、ユーザーが製品を実際どう使っているのかを見て、イノベーションの選択肢に関する情報を提供しています。
Tableau: Unilever ではどのように Tableau を活用していますか?
Kumar 氏: グローバルな視点から見て、当社は非常に複雑な企業です。 170 を超える国々で製品を展開しています。 Tableau は、社内の情報を見て、グローバルな視点とローカルな視点との間のギャップを埋めるのに役立っています。 グローバルマネージャーは、ビジネスを把握してビジネス上の必要な意思決定を行うために必要とされる詳細レベルまでデータをドリルダウンできるようになりました。 何より優れているのは、他の方法では可能でない意思決定を行えることだと思います。 意思決定の質を高められると言っていいでしょう。
Tableau: Unilever が顧客を理解するのに、Tableau はどのように役立っていますか?
Kumar 氏: Tableau のおかげで、お客様に購入を促すものは何か、そしてそのような要因が時とともにどのように変化しているのかを、全データをブレンドして確実に把握できるようになりました。 Tableau は素晴らしいドリルダウンの機能を提供するだけでなく、別の視点を得るのにも大きく役立っています。 つまり、ユーザーが適切と思うように製品や競合他社をグループ化できるのです。 また、そのような粒度からロールアップする際の柔軟性も非常に優れています。 さらにスケーラビリティもあるので、世界中でさまざまな IT インフラに投資しなければならないというわけではなく、1 つにだけ投資を集中することができます。
Tableau: 以前の分析方法と比べて Tableau をどう思いますか?
Kumar 氏: データを分析しているユーザーにとって、何より大きな変化をもたらす Tableau の最も強力な機能は、データビジュアライゼーションです。 複雑な計算を必要とするさまざまなことが、Tableau のデータビジュアライゼーションでシンプルに実現できます。 コンピューターと複雑な数理モデルを使って情報を処理してそれらの関係を説明するのではなく、データを見て、人間がその情報の処理と関係を理解することができます。 統計や分析の数学的側面をしっかり理解している社員から、図を見るだけでより分析的な思考をするようになっている一般的な社員へと、分析機能に求められる要件がシフトしているのを実感しています。
Tableau: Tableau を利用し始めてから何が変わりましたか?
Kumar 氏: 社員が以前のように質問したいと思うようになったことが、最初の大きな変化です。 とりわけ、状況が常に変わり続ける大きな組織では、人々は手順に従う傾向が見られます。 その状況で本当は何が起こっているのか、何がその本当の原因になっているのかという質問をしているとは限りません。ただ数値を見て、状況はこのように展開しましたと言い、段階 B、段階 C、段階... と形だけの報告書を提出します。
Tableau で質問に自ら答えることができるようになるため、社員は以前のように質問をしたくなるのだと思います。 分析へのそうした意欲が回復しているのを目の当たりにしています。
次に実感した変化は複雑な状況をずっとシンプルな形で表して、複雑性を取り除けることです。 たとえば Tableau を使うと、ヒスパニック系のお客様が多く訪れる店舗や急成長している製品を、すべて簡単にグループ化できます。
Tableau: Unilever ではどのように Tableau を使い始めたのですか?
Kumar 氏: 米国 Unilever の Walmart チームは多くの場合データに基づいて行動しています。適切な質問をする方法を心得ており、そうした質問に答えを得ようと日々データを活用しています。 そもそもは、そのチームが IT 部門に「データへのアクセスを改善できて、ユーザーが自分で質問に答えられるようにするツールを導入できますか」と尋ねたことに始まります。 Tableau を 10 分試した後、革新的なツールであることが IT 部門にはわかりました。 Walmart チームが Tableau を試用してみると成功を収め、あっという間に米国事業全体に広がりました。 Tableau を紹介してくれた同僚は、私がツールを手放せないことを知っていました。 そして、「Excel 好きなら Tableau の大ファンになるよ」と言いました。 確かにその通りになりました。
Tableau: Unilever のデータアーキテクチャについて教えていただけますか?
Kumar 氏: 当社の事業が複雑なことから、社内のアーキテクチャも複雑になっています。 当社は IT インフラをローカルに整備した企業を数多く抱えています。企業が買収や他の統合手段を通じて Unilever の一員となる際は、そのローカルなテクノロジーをグローバルなフレームワークに統合する手段を見出さなければなりません。 可能だと思うよりも多くの種類のシステムを目にしてきました。 つまりデータ、データ収集、IT インフラの面から見て、非常に複雑な環境になっています。
Tableau: 消費財における分析の役割は、時とともにどのように変わっていますか?
Kumar 氏: 消費財業界はかなり複雑なので、Unilever も本質的に複雑な企業です。 当社はさまざまな分野に進出し、さまざまな製品を数多く販売しており、多様な特徴を持つ多くの競合他社があります。 1 つの市場で専門品を生産している国内の競合他社もあれば、当社のように非常に優れた製品を実に全世界で生産しているグローバルな競合他社もあります。 データを頼りにする社員は増えてきていると思います。それは、シンプルな集計ビューを作成することによって世界規模で事業の複雑性を排除するためだけではなく、ずっと詳細なレベルで消費者の傾向をつかもうとしているためではないでしょうか。
Tableau: Tableau を使って答えを得る質問の一例を挙げていただけますか?
Kumar 氏: たとえば、デオドラントロールオン製品の売上はデオドラントスプレー製品を上回っています。 ここで、それはなぜかという質問が発生します。 とりわけ消費財では、非常に小さい構成要素からビジネスにおける勢いをしっかり把握できる能力が、競争力の源であると私は考えています。結局のところ、顧客とその行動、そして顧客の傾向こそが全社レベルで業績を動かしているからです。 このとき、ローカルで小さな消費者ベースの傾向を、ビジネスの勢いを定義するようなグローバルな傾向へと結び付けることが Tableau の役割なのです。
Tableau: 質問への答えを得る際に、データブレンディングの機能はどのような影響を与えていますか?
Kumar 氏: 消費財業界のおもしろい点のひとつは、多種多様なデータが得られることです。ブランドに対する感じ方のような質的データも得られますが、購買行動などの非常に具体的な量的データも得られます。ポイントカードを通じて、顧客が何を買い物カゴに入れているかがわかるからです。 さらに、ACNielsen や IRI などを通じて、より広い市場の全体像も得られます。 重要なのは、Unilever がこれらのデータすべてをブレンドできる点です。データをブレンドすることによって、顧客が店に入る理由、そして最終的に買い物カゴを Unilever の商品でいっぱいにする理由を把握し、企業として参入すべき商品やトレンドは何かを判断できるからです。
Tableau: 分析結果を伝える際、Tableau はどのように役立っていますか?
Kumar 氏: Tableau の特長の中でも、ストーリーを伝える機能は見逃せません。ひとつにはコンテンツが見る人の心を捉え、今まで見たことのないものを見せてくれるからです。 全世界で当社製品の平均価格はいくらだったか、特定の市場にどんな競合他社が現れたのかなどと、すべてを見ることができるのです。
Tableau を使うと、数値を記載した PDF ファイルではほとんど手に負えなかったような膨大な量の情報を視覚的に表示できます。 情報量も関心も確実に増大しています。それは、情報量の非常に豊かなビジュアライゼーションを使って、ユーザーがストーリーを伝えられるからに他なりません。