ICIS

Tableau を活用して市場をリードするインテリジェンスと分析を世界の石油化学市場やエネルギー市場に提供する ICIS 社


わずか 2 年間で 2,300 以上の異なるビジュアライゼーションを作成

埋め込み分析が顧客インサイトを大幅に改善

ライブのアプリケーションが新たな商業収益を生み出す

ICIS 社は世界最大の石油化学市場情報のプロバイダーであり、エネルギーや肥料の部門も抱えています。その目的は、世界の商品市場の企業に競争優位を与えることです。そのために、常に進化し続ける市場で企業が機会を見出し対応できるようにする、価値の高い情報や分析ツールを提供しています。ICIS 社は 2016 年に Tableau を使い始め、社内のエディトリアルチームが重要なデータインサイトをより迅速かつ正確に利用できるようにすると同時に、顧客もインタラクティブな埋め込み分析を利用できるようにしました。また、毎年 3,000 件以上発生する石油化学プラントの計画内外の操業停止を利用者が追跡できるようにする、同社の分析ツールの Live Supply Disruption Tracker を支えるためにも Tableau を利用しました。

迅速で正確なインテリジェンスを買い手、売り手、アナリストに提供

ICIS 社は、世界の石油化学、エネルギー、肥料の市場の価格設定に関するインテリジェンスやニュース、予測、分析の提供で 30 年以上の経験を持っています。そうした市場の重要な側面を取り上げた日次と週次のインサイトレポートを多数作成しており、利用者は売買や投資で情報に基づく意思決定を行うために利用しています。

「当社のジャーナリストは、業界関係者の話を聞いて、さまざまな商品の価格情報を集めることに時間の大半を費やしています」と語るのは、ICIS 社のデータオペレーション部門責任者を務める Manca Vitorino 氏です。「毎日の終わりには、ジャーナリストが厳密な手法を用いてその情報で価格評価を行っており、価格は明日、来週、さらには来年どのように変わる可能性があるのかを顧客が理解できるようにしています」

この作業を正確に行うために ICIS 社のエディトリアルチームが必要としているのは、現在と過去の幅広い業界データをすぐに利用できる環境と、そのデータを短時間で効率的に分析するのに欠かせないツールです。Tableau を導入するまで、エディトリアルチームはその大半を Excel に頼っていましたが、データの断片化や品質、正確性で問題が生じがちでした。

「基本的なレベルなら Excel は選びやすく使いやすいのですが、注意深く扱わないと、マニュアルのデータ分析のプロセスは時間がかかりエラーの起こりやすいものになることがあります」と、Vitorino 氏は語りました。

「私が初めて Tableau を使ったとき、それまでまったく経験がなかったのに、Excel なら作るのに苦労するコンテンツを作成できました。当社のエディトリアルチームにとって、役に立つツールになるとわかりました」と、Vitorino 氏は述べています。

Tableau を導入した今、ICIS 社のエディトリアルチームは中心的なデータプラットフォームを持っており、そこで詳細なデータ分析を行って、詳しい市場インサイトを簡単に提供し続けることができます。わずか数回のクリックで、必要などの期間でも過去の価格データをダウンロードして比較し、各レポートのインサイトをさらに補強することが可能です。このデータはその後、理解しやすい直感的な Tableau のビジュアライゼーションで提示できます。

Tableau の利用は、エディトリアルチームだけに終わりません。2016 年の導入以来、ユーザー数は 600 を超えるまでに増加し、エディトリアルや営業、マーケティング、分析、製品、テクノロジーなど、ICIS 社の複数のチームに利用されています。

「Tableau が ICIS の数多くの部門で使われる優れたツールになったのは、その使いやすさ、機能、ビジュアライゼーションが理由です」と、Vitorino 氏は語りました。「Tableau は短期間で、業務のほぼあらゆる面に欠かせない存在になりました」

Tableau のおかげで、視覚に訴えるビジュアライゼーションを作成してレポートに直接埋め込み、コンテンツ利用の別の方法をお客様に提供することができます。

埋め込み分析が顧客に対するレポートの価値を拡大

ICIS 社にとっては、静的なグラフや表より魅力的なインタラクティブなビジュアライゼーションを、市場レポートに直接埋め込める点も Tableau の大きなメリットです。

「当社が従来の印刷されたレポートから脱却して情報や分析の提供に移行するのに合わせて、お客様が必要だと感じるどの部分でもデータを掘り下げられるようにしたいと考えています」と、Vitorino 氏は述べました。「Tableau のおかげで、ビジュアライゼーションを作成してレポートに直接埋め込み、データを理解するための別の方法をお客様に提供することができます」

ここ 2 年間で、ICIS 社は 2,300 以上の異なるビジュアライゼーションを作成しています。その大半は、数千回も表示され操作される、日次と週次のインテリジェンスレポートに埋め込まれてきました。Vitorino 氏は具体的に一例を挙げました。

「2017 年、ハリケーン・ハービーがテキサス州の石油化学製品生産能力に及ぼした影響を示す、Tableau ビジュアライゼーションを作成しました。その Viz はこれまでに、世界中のお客様から 34,000 回近く閲覧されており、そのようなインサイトが世界のレベルでどれほど重要になり得るかを示しています」

Tableau のおかげで、自社製の ICIS アプリケーションに似せてカスタマイズできる、完全にインタラクティブなリアルタイムダッシュボードの作成が可能になりました。当社がまさに求めていたものです。

市場をリードするライブインテリジェンスのアプリケーションを強化

ICIS 社は、同社の画期的な Live Supply Disruption Tracker の強化にも Tableau を活用しました。このサービスは、世界の石油化学製品のサプライチェーンに影響を及ぼす可能性がある、世界各地の計画内外のあらゆるプラント操業停止に関して、毎日 24 時間の貴重なインサイトを利用者に提供しています。

これを実現するために、同サービスは合計 43,000 超のデータポイントを含む 132 の個別のデータセットを、リアルタイムでマッピングし計算しています。その結果は、ICIS 社の Web サイトに埋め込まれた Tableau ダッシュボードに表示されます。この追跡サービスはリリース以来、毎年 3,000 件以上の操業停止を記録してきました。

「Tableau のおかげで、当社製のアプリケーションに似せてカスタマイズできる、完全にインタラクティブなリアルタイムダッシュボードの作成が可能になりました。当社がまさに求めていたものです」と、Vitorino 氏は語りました。

このアプリケーションは、色分けして計画操業停止と計画外の操業停止をすぐ区別できるようにしています。また、複数のフィルタリングオプションにより、ユーザーが特定のサブセクターに基づいて検索結果を絞り込み、必要に応じてそれぞれの操業停止の詳しい情報にドリルダウンできるようにもなっています。

「当社は Tableau を活用して、既存のデータを顧客向けの新しい製品に生まれ変わらせてきましたが、Live Supply Disruption Tracker はその好例です」と、Vitorino 氏は述べています。「データが成長に欠かせない要素になっている当社のような組織では、このような取り組みが製品ラインアップを拡大し、今後の発展を促すのです」