マップには長い歴史があり、ドライブ旅行のナビゲーションや 2 つの場所の近さを調べるなど、今でも日常生活に欠かせません。最近までマップは静的で印刷されたものだったため、ビジネス用途の可能性が制限されていました。しかしテクノロジーの進歩によって、マップのコンテンツやマップ自体がデジタルでインタラクティブになり、データ分析やレポート作成で利用されるにつれて魅力も高まりました。位置データがビジュアライゼーションにマッピングされて見えるようになったことにより、より多くの人々の理解が深まったほか、重要な新しいコンテキストも提示できるようになりました。

業界最高水準のインタラクティブなマップはいくつかありますが、ここでは、さまざまなトピックで、世界中にわたり、BI と組み合わせたときの位置データのパワーを実証する、10 の優れたマップの例をご紹介します。


1.ニューヨーク市の見えない鼓動

ビジュアライゼーション作成者: Justin Fung 氏

マンハッタンは人口密度が米国で最も高い地区であり、世界で見てもその高さは屈指です。200 万に上る住民人口がその原因ではありますが、平日に外からさらに 200 万人が流れ込むことも要因になっています。データビジュアライゼーションデザイナーであり研究者でもある、Justin Fung 氏が作成したインタラクティブなマップは、2010 年の国勢調査、ニューヨーク州都市交通局 (MTA) の改札機データベース、ニューヨーク大学の過去の研究から得られたデータを使って、1 日の人口の変化を示しています。Fung 氏は、街区別にマンハッタンの人口の推定値を計算し、1 週間分の毎時間の人口の変化をマップ上に示しました。摩天楼のように見える棒は各街区の人口を示しており、濃い赤のミッドタウンやファイナンシャル・ディストリクトなどの地区では、人口密度が他より高いことがわかります。

2.祝日

ビジュアライゼーション作成者: Alexander Waleczek 氏

どこかの国で今日が祝日かどうかを知りたいときは、このマップで答えが見つかります。以前 Tableau Public ギャラリーの「今週の Viz」に取り上げられたこのビジュアライゼーションでは、Alexander Waleczek 氏が世界各国の祝日を分析して、1 年の各日で祝日になっている国を示すマップを作成しました。棒を選択するとその日を祝日にしている国が表示されるほか、マップで国を選択すると、中央から伸びている棒がフィルタリングされてその国の祝日が表示されます。

3.米国の電力源

ビジュアライゼーション作成者: Simon Evans 氏、Rosamund Pierce 氏

人は明かりを灯すとき、必ずしもその電力源のことを考えるわけではありません。このインタラクティブでカラフルなマップは、米国の電力源と発電量を正確に細かく示しています。それぞれの円は、種類で色分けされた個々の電力源を指しており、電力源の凡例には国内の総発電量も示されています。また、円のサイズはその電力源の発電量を表しています。

4.最低賃金以下の米国労働者

ビジュアライゼーション作成者: Justin Davis 氏

これも Tableau Public の「今週の Viz」に選ばれた、米国労働省労働統計局のデータを使った Justin Davis 氏のビジュアライゼーションです。最低賃金以下で働く米国のすべての時間給労働者が占める割合を示しています。一連のスモールマルチプルの各マップには、2002 年以降の毎年の最低賃金労働者の動向が表されています。州にカーソルを合わせるとその州の労働者の割合が表示され、年と州ごとに見ていけば上昇傾向にあるか、下降傾向にあるかがわかります。

5.2018 年 FIFA ワールドカップのレーティング

ビジュアライゼーション作成者: Scott Teal 氏

位置データは、必ずマップにプロットしなければならないわけではありません。XY 軸上の位置データと、ヒートマップなど他の形式で視覚化した位置データを比較する手法は、一般的になりつつあります。このビジュアライゼーションでは、2018 年ワールドカップのチームと選手が、ゲーム『FIFA 18』での選手のレーティング情報と組み合わされています。サッカーのファンには、各ポジションで選手同士を比較するのに便利です。大量の複雑な統計データを理解しやすい形で示す必要がある場合、ヒートマップが有効なことがあり、スポーツ分析では頻繁に使われています。

6.世界の言語

ビジュアライゼーション作成者: DensityDesign Lab

世界には、2,678 もの現代語があることをご存じでしたか? DensityDesign Lab の「バビロン以降」では、インタラクティブなマップとグラフで世界の言語を見ることができます。ここでは World Atlas of Language Structures を使って、言語が発生した場所、話されている場所、世界でその言語を話している人口が示されています。話者が最も多い 10 語族などの他の興味深い事実も明らかにされているほか、DensityDesign Lab が作成した別のビジュアライゼーションでは、借用語 (ある言語から別の言語に取り入れられた言葉) は 14,680 語に上ることが示されています。

7.各国間の純移民数

ビジュアライゼーション作成者: Max Galka 氏

アニメーション形式のこのビジュアライゼーションは、2010 ~ 2015 年の各国間の純移民数を示しています。円にカーソルを合わせると純移民数の合計が表示されます。青い円は移民が流入した正の純移民数を、赤い円は移民が流出した負の純移民数を表します。また、データポイントをクリックするとフィルタリングされて、その国に流入出した移民のみが表示されます。分析についても、Galka 氏は時事問題に関連して移民のデータポイントに考察を加えています。

8.星のマップ

ビジュアライゼーション作成者: Jan Willem Tulp 氏

このマップは、欧州宇宙機関のヒッパルコス星表から生成されたデータの美しいビジュアライゼーションです。59,921 個の星が表示されており、パンして夜空を探索することができます。マップには 5 つのセクションがあり、異なる科学的な値に基づいて、表示するデータとビジュアライゼーションの表示方法の変更が可能です。この星のマップはドラッグとスクロールで操作できるほか、星の名前や星座の表示のオンとオフを切り替えるフィルターも用意されています。

このビジュアライゼーションは、2007 年と 2008 年に撮影された 2 つの画像 (カナリア諸島で撮影された北半球の画像と、チリで撮影された南半球の画像) から作成されました。撮影中にいくつかの惑星が視野を通過しており、そのうち木星は明るい青の点でマップに示されています。

9.将来起こるすべての日食 (2080 年まで)

ビジュアライゼーション作成者: Denise Lu 氏

2 年近く前、米国で約 1 世紀ぶりに大陸を横断する日食が見られました。Washington Post 紙はインタラクティブな地球儀を作成して、データも Tableau で視覚化し、その日食の経路と今後 60 年間の日食の経路を示しました。生まれた年を入力すると、今後の人生で起こる日食の回数とその大半が発生する地域が表示されるので、観測の計画を立てるのに便利です。

10.世界各地の落書きアート

ビジュアライゼーション作成者: André Oliveira 氏

アートは世界共通の表現手段です。世界各地に点在するバンクシーの落書きアート (英語) を示したこの素晴らしいマップでは、一部の都市にある作品を見ることができ、場所のほか、その表現ができあがるまでのストーリー付きで写真が表示されます。このダッシュボードではカスタムラベル付きのベースマップが使われており、マップとデータの配色でいきいきとしたビジュアライゼーションに仕上げられています。

インタラクティブなマップをさらに詳しく知るには

データビジュアライゼーションを作成していて、マップを使うチャンスがあるかどうかで迷った場合は、マップを使ったダッシュボードで、分析上の価値と美的な価値を高めるのに役立つヒントを示したこのホワイトペーパーをご覧ください。また、他のタイプのデータビジュアライゼーションを使えば、質問への答えをより速くまたは簡単に得られるかどうか考えてみましょう。得られる場合、マップビューは最適なビジュアライゼーションではないかもしれません。得られない場合、マップは現実のコンテキストにデータを当てはめることで価値を加えることを考慮に入れてください。