2025/11/18

「BI における AI 活用」の大半がギミックなのはなぜか — 一線を画す Tableau の AI へのアプローチ

Tableau は AI に対するアプローチとして多面的な戦略をとることで、誰もが分析をシンプルに行えるようにし、これまでよりスマートでアクションにつながる迅速なインサイトの提供を実現しています。

いま、あらゆる企業が競って「エージェンティック エンタープライズ」を目指し、人間と AI エージェントがシームレスに連携してビジネス成果を高められるようにしようとしています。しかし、その大半が見落としているのは、AI の質はその基盤となるデータによって決まるというきわめて大きな課題です。信頼とビジネスコンテキストの基盤がなければ、AI への取り組みからは誤解を招く回答が生み出され、強化しようとしている意思決定そのものの弱体化を招く恐れがあります。

多くの場合、市場で言われる「BI における AI 活用」とはうわべだけのもので、実際はサイロ化されたデータソースに基づいて回答を出しているにすぎません。そうしたツールはインテリジェンスという錯覚を生み出しますが、全体像が得られないために本当の価値を提供することはできません。これらはユーザーがプロンプトを入力し続けなければならない受け身のツールであり、セマンティックレイヤーを備えたオープンなデータ基盤も欠いています。つまり、自然言語をデータに関する質問へ単に変換することから、ユーザーコンテキストの把握、ビジネス用語の理解、プロアクティブなインサイト提供や自律的なアクションへと進化させることはできません。

BI で汎用 AI を利用するこのアプローチは、ビジネス成果を高めるエージェンティック AI の本当の力には及びません。そのようなソリューションは目を引くデモを見せることならできても、往々にしてインサイトとアクションの間にある大きなギャップを埋めることはできず、端的に言えばギミックでしかないのです。

BI 分野での AI 活用に対する Tableau のアプローチは、この根本的な問題を解決すると同時に、分析の信頼性向上や業務の効率化、そしてお客様の AI 戦略全体のさらなる成功を目的として設計されています。Tableau は以前から、よりスマートな意思決定の実現のために、誰もがデータを見て理解できるように支援することに注力してきました。長年にわたるその取り組みの一環として、Tableau プラットフォーム全体に AI を統合し、データの利用や価値の引き出し方を変革してきましたが、今では Tableau とお客様独自のカスタム AI エージェントの両方に対して、いっそうの AI イノベーションを実現するための努力を重ねています。

AI に対する Tableau のアプローチとは

Tableau は、Tableau 製品全体にわたる AI を活用したインテリジェントな能力で、分析ライフサイクルのあらゆる段階を強化するための総合的な戦略を実践。Tableau CloudTableau Server、世界初のエージェンティック分析プラットフォームの Tableau Next に搭載されている Tableau の AI は、単なる一機能ではなく分析エクスペリエンス全体にシームレスに統合されています。

Tableau に組み込まれている AI 機能は、データからインサイト、アクションにいたる分析のあらゆる段階を強化しています。

  • データ準備のスピードアップ: アナリストは、データのクリーニングやマッピングのほか、分析するデータの準備という時間のかかるプロセスの自動化で支援を得られます。
  • セマンティックモデリングの迅速化: AI は、ユーザーが重要なセマンティックレイヤーを作成、整備できるよう支援するための学習とコンテキストを使用して、参照元データに対する適切なセマンティクスを提案します。
  • 複雑な分析のシンプル化: AI から提案される質問でデータ探索がすぐに始められるうえ、自然言語のプロンプトから生成される計算式やビジュアライゼーションでアナリストの業務を加速できます。
  • 規模に応じたデータ活用の推進: ビジネスユーザーは、AI によるインサイトをワークフローの中で直接得られるほか、自然言語で掘り下げてよりスマートでスピーディな意思決定につなげることができます。
  • インサイトからその場でアクションに: AI はフォローアップの質問を提案するほか、事前に設定された指針に従いながらインサイトに基づくアクションの自律的な実行も可能です。

このアプローチは、すべての企業で高まっているエージェンティックエンタープライズの実現というニーズに対処するうえで極めて重要です。今の新しい時代に AI が業務の形を変革するなか、意思決定に対する信頼性はこれまでになく重要性を増しています。Tableau の AI 機能は、企業が従来型の BI からプロアクティブで効率的な意思決定へと歩みを進めて、分析を存続と成長のための原動力とすることを可能にします。

Tableau の AI 機能

従来型の BI は、往々にしてスピードが遅く複雑で手作業を必要とし、アクションにつながるインサイトの取得能力を発揮できない場合があります。Tableau は分析プロセスのあらゆる段階にインテリジェントなサポートを組み込んでおり、データからインサイト、アクションへの流れを加速できるうえ、お客様のカスタム AI ソリューションに拡張することも可能です。

Tableau の AI で分析の全段階を加速

日々利用する Tableau 製品に直接組み込まれたインテリジェンスで、既存の分析ワークフローを強化することができます。

アナリストが受けるメリット

AI が、データクリーニングの自動化とビジュアライゼーションの生成を支援します。Tableau Prep では、Tableau Agent がステップバイステップの説明で複雑なデータ準備を誘導するとともに、計算式の作成を支援。Tableau Catalog では、Tableau Agent がデータソースや表の説明をすばやく生成し、多くのアナリストが嫌う手間のかかる作業を自動化します。さらに作成時は、Tableau Agent の推奨する質問で分析がすぐ始められるうえ、データの探索と視覚化も会話を通じて行うことができます。

Animated GIF showing a conversation with Tableau Agent within Tableau Prep, where the AI explains and then executes multiple data cleaning steps to sum transactions per bank per month.

Tableau Agent により、アナリストは分析のあらゆる段階を通して自然言語で AI と連携して、いっそうスピーディにインサイトを取得できるようになります。

Tableau Next は、AI エージェントの強力なエージェンティック機能スイートである Agentforce Tableau で、このメリットをさらに強化。たとえば Data Pro スキルは、分析ワークフローを加速するとともに、自然言語のプロンプトによる複雑な計算フィールドの作成を支援してセマンティックモデリングも加速します。また、関係の提案や説明の生成を行える支援型 AI も組み込まれています。

ビジネスユーザーやビジネスリーダーが受けるメリット

AI をデータ探索やアクション実行の過程で活用できます。Tableau Pulse は分析環境を一新し、ユーザーに合わせたメトリクスとインサイトをワークフローの中で直接提示。これにより、AI によるインサイトと会話型の探索を通じてビジネスの状況や傾向を把握し、変化の裏側にある理由を見出せるよう支援します。

Tableau Next の Agentforce Tableau では、Concierge スキルがデータに関する質問で信頼できる回答を実現。ユーザーは AI エージェントに質問して、インタラクティブなビジュアライゼーションや根拠も示された、的確で詳細な回答を得られます。さらに、Inspector スキルを利用すると、分析エージェントがデータをプロアクティブにモニタリングして、主要指標や傾向変化を知らせるアラートとともにインサイトを提示することができます。

Animated GIF of the Tableau Next interface showing the Concierge skill where the AI agent helps a user understand sales opportunities

Tableau Next の Concierge は、あらゆるユーザーに対して信頼できるオンデマンドの会話型分析を実現し、根本原因や次善のアクションの提案、意図やあいまいさの明確化、回答の背後にある根拠や理由の説明などを行います

Tableau を活用した分析で AI エージェントを強化

急速に進化しているエージェンティック AI の世界では、単一のエコシステムにロックインされることを避けなければなりません。そのため、Tableau のアプローチは柔軟性を基盤にしており、どのような AI モデルでも Tableau のパワフルな分析エンジンを利用することができます。この統合を可能にしているのが、お客様の AI と Tableau の間で共通の橋渡しとなるオープンソースフレームワークの Model Context Protocol (MCP) です。Tableau は、AI 開発をシンプル化するためのすぐに使えるツールを用意した、2 種類のオープンでセキュアな MCP サーバーを提供しています。

Tableau Next MCP を使うと、お客様のカスタム AI エージェントにエージェンティック分析環境を統合できます。たとえば多変量解析や因果診断を必要とするような、複雑な分析を伴う質問を投げかけて、アクションにつながるインサイトを引き出すことが可能です。AI 対応のセマンティックレイヤーにグラウンディングした的確な回答を得て、Agentforce Trust Layer によりあらゆるインタラクションのセキュリティが確保されている環境で、自信を持ってデータに基づくアクションをとることができます。

Claude AI interface showing a custom AI agent using conversational analytics capabilities powered by Tableau Next MCP

Tableau Next MCP はお客様のカスタム AI エージェントの中で、自然言語によるインタラクションを利用した信頼できる高度な分析機能を実現します。

Tableau Cloud/Server で利用可能な Tableau MCP は、お客様のカスタム AI エージェントを強化できる柔軟性を備えています。パブリッシュされたデータソースに VizQL データサービスを利用してアクセスすることで、データに関する質問に対する回答を得たり、整備された Pulse メトリクスを利用して管理された決定論的解析を行ったりできるほか、お客様の AI モデルをグラウンディングする Tableau メタデータを活用して、AI エージェントの解釈や説明を強化するのに役立てることもできます。

AI に対する Tableau のアプローチは他の BI ソリューションとどう違うのか

AI 分析に対する Tableau のアプローチは、二面的な AI 戦略と Tableau 製品全体への緊密な統合で一線を画しており、すべてが信頼とガバナンスの基盤の上に構築されています。

  1. 二面的な AI 戦略: AI をアドオンとして提供するソリューションとは異なり、Tableau エクスペリエンスではあらゆる要素に AI がシームレスに組み込まれています。それと同時に、Tableau のパワフルな分析エンジンをお客様のカスタム AI アプリケーションに統合することを可能にする Tableau MCP でオープンなフレームワークも提供して、他では得られない柔軟性とコントロール性も実現しています。
  2. 製品ポートフォリオへの全面的な統合: Tableau の AI は、単一の製品に限定されているわけではなく、Tableau Server、Tableau Cloud、Tableau Next のすべてに組み込まれています。これはつまり、セキュリティ境界内への AI 導入 (Tableau Server)、完全ホスティング型の AI 活用プラットフォームの利用 (Tableau Cloud)、自律的なアクションが可能なエージェンティック分析環境の導入 (Tableau Next) が実現できるということです。このように幅広い統合により、AI 活用でどのような段階にあるお客様にもソリューションを提供することができます。
  3. 分析の相互運用性: Tableau の相互運用性戦略から生み出される総合環境により、信頼できる同一のデータ基盤で、Tableau Cloud、Tableau Server、Tableau Next を問わず各ツールの最高の AI 機能を利用することが可能です。つまり、Tableau Server や Tableau Cloud ですでに構築済みのパブリッシュされたデータソースなどの分析アセットを強化して、既存のワークフローを途切れさせることなく、Tableau Next が持つ最新鋭のエージェンティック AI 機能で利用することができます。
  4. 信頼とガバナンス: AI でデータを利用する際に何より重要なのは信頼性です。AI に対する Tableau のアプローチは、中核にセキュリティとガバナンスを据えて設計されており、特に Tableau Next と Tableau Next MCP は Agentforce Trust Layer で保護されています。これにより、データのセキュリティや安全、意図したアクセスのみが許可される環境が確保され、IT 部門とデータチームは AI の利用をモニタリングし、管理することができます。Tableau なら、ネットワーク境界内で Bring Your Own LLM (独自の LLM の持ち込み) とその実行を実現し、データに対する最高水準の柔軟性と管理性を提供します。
  5. アクションにつながるインサイトを重視: Tableau の AI 機能は回答を提示するだけに留まらず、本物の実用性を提供するように設計されています。たとえばビジネスユーザーに対して、Tableau の AI はデータの傾向について直感的な説明を提示し、インサイトの背後にある要因を明らかにして、よりスマートで自信の持てる意思決定の実現を支援します。また、Tableau の AI はユーザーに代わる自律的なアクション実行を支援するだけではありません。Tableau Next を利用することで、AI エージェントは質問への信頼できる回答とプロアクティブなインサイト提供のためのビジネスコンテキストを得られるうえ、ビジュアライゼーション生成とアクション実行によってインサイトから実際的なビジネス成果を引き出せるようになります。

エージェンティック エンタープライズを目指して

AI が持つ真の価値とは単に答えを導き出すというのではなく、ビジネス成果をよりスマートに、よりスピーディに、より簡単に高めることにあります。Tableau はこの期待に応えるために、お客様の分析への取り組みのあらゆる段階で力となる総合的な AI 戦略を策定。Tableau における複雑な分析のシンプル化、アクションにつながるインサイトのあらゆるユーザーへの提示、信頼できるデータによるカスタム AI アプリケーションの実現など、Tableau はデータに基づく意思決定を組織全体でいっそうインテリジェントに、効率的に、そして自信を持って行えるよう支援するための各種ツールを提供しています。

分析の未来はエージェンティック AI にあり、Tableau を利用すればその道を率先して進むことができます。さっそく次の一歩を踏み出しましょう。

  • Tableau の AI が持つ可能性を探り、ビジネスにどのような変革がもたらされるかをご覧ください。
  • Tableau のエージェンティック分析プラットフォームは、プロアクティブで自律的なインサイトでビジネスを変革することができます。Tableau Next について詳しくご覧ください。