楽しみながら Viz 力 Up! ~仕事を離れて、もっとデータで遊ぼう~

ビジュアライゼーション (Viz) を使うのは仕事だけではありません。趣味として楽しむこともできることをご存知ですか? 日本で初めて Tableau の達人「Tableau Zen Master」に選出された木村氏が、表現力の向上にもつながる Viz の楽しみ方を紹介します。

Viz 力を上げたい! って思うことないですか?

データサイエンティスト協会によると、データサイエンティストを志す者は、ビジネス力、データサイエンス力、データエンジニアリング力の 3 つを兼ね備えてなければいけないそうです (これ全部持っている人がいたら神ですけどね・・・)。

企業が BI を上手に活用し、データ分析を通じて良質なインサイトを得る為には、「環境整備」と「人材育成」を並行して行わねばならない・・・みたいな難しい話は、各種ビジネス誌にお任せするとして (笑)

日々、データを楽しむ Zen Master 視点で申し上げますと、Tableau の使い始めはドキドキとワクワクに溢れています。クルマの免許を取って、初めてドライブに行く時の感覚に似ています。

Tableau は多彩な表現力と、高いユーザーの自由度が魅力のツールです。およそデータに関わりのある人であれば、Tableau を使い始めると、不思議ともっと上手に乗りこなしたい、という思いがわいてきます。

そして思うんです。「もっと Viz 力を上げたい!」

自分の興味があるテーマで楽しく学ぼう!

そこで、少し仕事から離れて、日常のちょっとしたニュースを題材に Viz を作ってみるのはどうでしょう?

花粉症に効く薬、音楽ランキングなどなど、自分の興味があることをテーマに選ぶと、自ずと深い分析に至りやすく、必要なデータを収集・追加しながら、分析プロセスを楽しく学ぶことができると思います。

そして、出来上がった Viz は、是非 Tableau Public に Up してください。そして周りの人に自慢してください。「データは見られると美しくなる」という Jedi の教え (by Kaori Tanaka) があります。キレイな Viz を作れる様になりたい! という方に、私がお勧めしたいのは、たくさん作ってたくさんの人に見てもらう事です。

「日本の中の身近な出来事を、日本語で Viz にする」という意味で、私はこの様な Viz を「和Viz」と呼ぶことにしています。下図は、私が Tableau Public に Up したいくつかの 和Viz です。どれも完全に遊びですが、遊びの中で鍛えられる Viz 力ってあると思いませんか?

Tableau Publicで見られる和Viz

Makeover Monday で世界標準を学ぼう!

もう少しビジネス目線で学びたい方はコチラ。ご存知の方も多いと思いますが、Makeover Monday という、グローバルで展開されているユーザーコミュニティに参加することも Viz 力 Up には大変効果的です。

毎週月曜日に Makeover Monday のサイトで提供されるデータセットを題材に、世界中のユーザーが Viz を作り、#MakeoverMonday というハッシュタグをつけてソーシャルメディアで共有しあっています。

ほかの人の作品を見るだけでも参考になりますが、希望すれば自分の作品に添削コメントをもらえる Viz Review というシステムもあり、見る人にとって分かり易いグラフ表現、視覚に心地よいデザインなど、ビジュアライズのスタンダードを学ぶ上で大変有用です。しかも、これらは完全に無料で誰もが参加可能です。

Tableau のユーザーコミュニティは非常に活発で、相互扶助の精神に満ちています。特に新しい参加者は温かく迎えられる傾向があると感じています。皆さん、本当に優しいです。この様なコミュニティの存在は Tableau が持つ大きな魅力の一つだと思います。

どちらがオススメ?

では、和Viz と Makeover Monday のどちらが日本のユーザーにはお勧めなのでしょうか?

和Viz は、データ収集を自分で行う必要があります。ストーリーも自分で考えます。一見面倒ですが、推論をたて、情報を集め、資料化するという、包括的なプロセス を、遊びや趣味のフィールドでカジュアルに学ぶ事ができます。日本語で作れるので、英語が苦手な方にもおススメです。

Makeover Monday はチャートを作るという最終工程に特化しています。毎週バリエーションに富んだデータが提供されますので、どういうデータにはどういうチャートが最適なのか? を集中的に学ぶことができます。他者の素晴らしい作品を見て、自身の仕事に役立つデザインや Tips (役立つヒント) を吸収することもできます。ユーザー間のコミュニケーションも大きな魅力です。

どちらがおススメかは、ケース by ケースです。Makeover Monday の有用性は参加者の多さやフィードバックの質の高さも含めて疑う余地はありません。一方、和Viz は、結論だけでなくプロセスも重視する、日本企業のスタイルと相性がいい気がします。これからデータサイエンティストを目指す学生の方や、若手の方に合っているかな? なんて思っています。

ただ、どちらがおススメかという事の以前に、最も大切な事は、「やってみる」ことです。

「いつか」、「落ち着いたら」、「今度ゼッタイ」、なんて言いながらもなかなか実現しないのは、英会話やフィットネスに通じるものがあります。実際のところ簡単な Viz なら寝る前に 1 時間あればできます。出張先のホテルでも、仕事帰りのスタバでもできると思えばできちゃいます。

和VizとMakeover Mondayのどちらがおすすめ?

また、自宅に Tableau 環境がないからムリ! という方もいらっしゃるかもしれませんね。こちらについては、無償で利用できる Tableau Public をご利用頂くといいと思います。学生の方には無料で Tableau を利用できるアカデミックプログラムもあるそうです。

よし、やってみよーという方、

で、Tweet 頂けましたら、日本のユーザーの皆様を応援したい Zen Master の私がバンバン RT させて頂きます! 皆様のステキな Viz をお待ちしております。

企業での和Viz 活動がお勧め

この様な趣味的な活動は、少なくとも仕事ではないので、あくまで一人一人の自主的なものです。ただ日本のビジネスパーソンはいつも時間がありません。やってみたいけど忙しくてできない・・・という話はよく聞きます。この点については企業側がちょっと背中を押してあげるだけで、ずいぶん変わるような気がします。

企業での和Vizのメリット

社員の Viz 力向上は、企業のメリットにもつながると思います。今月のチーム内研修のネタに、「和Viz」 いかがでしょうか?

はじめよう みんなで趣味の Viz 作り

お読みいただき、ありがとうございました!