調査で判明、日本はビジネスコミュニケーションに対する パンデミックの影響をより否定的に捉えている ~より少ないデータ利用が要因~


パンデミックがコミュニケーションに与えた影響を好意的に見た日本のリーダーはわずか26%
一方でグローバルリーダーは37%がポジティブに捉えている

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  • 日本のビジネスリーダーの86%は、データが質の高いビジネスコミュニケーションに重要な役割を果たしていると考えていますが、議論や意思決定を推進するためにパンデミック中にデータを活用したのはわずか21%です。
  • 日本のビジネスリーダーは、データが意思決定を改善する要となると認識していますが、コロナ禍の間にデータの専門知識を向上させた企業はわずか26%です。
  • 日本のビジネスリーダーの半数以上(59%)が、COVID-19の世界における重要なスキルとしてデータからの洞察を理解する能力を挙げていますが、41%が、データへの理解不足が、より良いデータドリブンのコミュニケーションにとって最大の障壁であると述べています。

リーディング分析プラットフォームを提供するTableau (NYSE:CRM) が委託した新しいYouGov調査によると、日本のビジネスリーダーは、他の多くの市場よりも、職場でのコミュニケーションに対してパンデミックの影響をネガティブに感じています。リーダーシップのアプローチの再考を迫られています。

日本、 オーストラリア、英国を含む9カ国から約2,000人のビジネスリーダーを対象にした調査で、日本の経営幹部の30%がパンデミックの当初から議論の質の低下を経験していますが、26%が肯定的な変化を実感していることがわかりました。日本は、調査対象のすべての国の中でも異なった結果となり、職場での議論に対するパンデミックの影響をより否定的に見ていました。

このコミュニケーション意識調査は、昨年から続くコロナ禍で職場環境の変更を余儀なくされて、ビジネスリーダーが意思決定と従業員の働き方をどのように適応させたかを調べようとしたものです。

ビジネスコミュニケーションはデータで改善される

日本の経営幹部の89%が、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)に対応するために職場を移行した結果、少なくとも1つは重要な問題を経験しています。44%は生産性を低下させるものとして過度に長い会議を挙げました。議論の質を向上させるために日本のリーダーは、「データを使用して議論を活発化する」「多様な視点を確保する」「数字に基づいて意思決定を行う」を上位3つに挙げています。

実際、社内でのデータ利活用を増やした日本のリーダー(55%)は、増やしていないリーダー(16%)と比較して、3倍以上がパンデミック中にコミュニケーションの肯定的な改善を認識していました。

データリテラシーのギャップが明らかに

日本のビジネスリーダーの多く(70%)が、質の高い議論を生み出す最も重要な要因として、事業に実践的な洞察を生み出すことを挙げています。それにもかかわらず、日本の経営幹部の41%は、データドリブンなビジネス会話の大きな障壁として、複雑さとアクセス不能のためにデータを理解できないことを挙げています。同様に、英国のエグゼクティブの59%は、データリテラシーの不足が質の高い会話を阻んでいると認めました。これは調査対象の中で最も高い値です。

データ使用の頻度、データ使用量、データを扱うスキルは依然として課題となっています。COVID-19パンデミックをきっかけにデータの使用を増やしたリーダーは26%しかなく、意思決定にデータを使用している企業は14%しかいません。対照的に、調査対象の英国のリーダーは、従業員のほぼ4分の1 (24%)が職場の意思決定を導くためにデータに依存しています。

データ活用は上層部から始める

議論を推進するためにビジネスリーダーによるデータの使用と、それに続く組織との間には強い関係がありました。日本のリーダーが少なくとも毎週分析ツールを使用して仕事の課題を解決し、議論を推進している大多数の企業(70%)は、組織全体に同様のレベルに適用していました。

Tableau カントリーマネージャーの佐藤豊は、以下のように述べています。「リーダーは、先不確実性の中でデータを利用することの重要性を認識する一方で、ビジネスコミュニケーションを改善するための重要な岐路に立っています。データ分析の使用は、意思決定のスピードが加速し、ビジネスの成果を引き上げるのに役立ちます。エグゼクティブは模範となって、組織内のデータ使用の頻度と規模を増やして、企業が真のデータドリブンになるためにけん引していく必要があります。そうして初めて、日本の企業は急速に変化する環境の中で競争力を維持することができます」

調査報告書の解説を担当したシドニー大学の社会心理学者でマーケティング教授のドネル・ブライリー教授は、次のように述べています。「パンデミックは仕事への従来の期待を完全に覆しました。これは、階層と権威への敬意が国家の精神に深く浸透している文化を持つ日本で最も強く感じられました。小さなオフィスは、開放感のある仮想空間に場所を譲り、『仕事のあとの一杯』という状況は実質的に消えました。しかし、経営幹部がデータをリモートワークの課題に対処するためのソリューションとして認識し、重要なビジネス・ディスカッションのためのインテリジェンスの基盤を作り出す方法としていることは興味深いことです。指導者は模範とならなければなりません。従業員が意思決定を行う方法を獲得したら、意思決定を行うためにデータに目を向けることは習性となります」

株式会社グッデイの代表取締役社長 柳瀬隆志氏は次のように述べています。「考えていることを言葉だけで正確に伝えることは難しいですが、実際の数字を視覚化して表示することで、共通の理解が生まれ、考えを正確に伝えることができます。可視化されたデータは優れたコミュニケーションツールになることを、改めて実感しました」

日本のリーダーはパンデミックが職場での議論に与える影響について多くが悲観的でしたが、いくつかの肯定的な調査結果は次のとおりです。

  • 日本のリーダーは、データがコミュニケーションの質に対する懸念を払拭するのに役立つと考えています。
    • 例としては、意思決定の加速(77%)、不確実性の低減(70%)、傾聴(72%)、ビジネス環境における個人的な意見やエゴの影響を最小限に抑える
  • 日本のリーダーはデータの民主化を信じています。
    • 63%は、すべての部門のデータアクセシビリティが意思決定に不可欠としています。
    • 81% は、洞察を得るためには、異なるデータセットを会話に持ち込むのとは対照的に、すべての当事者が同じデータとダッシュボードにアクセスする必要があると考えています

調査結果は、下記Tableau Publicで公開しております: 

https://public.tableau.com/app/profile/tableau.research/viz/QualityConversationsSurveyGlobal2021/Tab1Data-driven 

調査結果のウェブページは以下をご覧ください:

https://www.tableau.com/ja-jp/great-decisions-come-great-conversations-japan

調査について

2021年8月6日から17日にかけて 、YouGovはCレベルを含むビジネスリーダーを調査しました。内訳は、オーストラリア(222人)、日本(209人)、シンガポール(224人)、ブラジル(224人)、フランス(232人)、ドイツ(220人)、スペイン(214人)、スウェーデン(215人)、英国(217人)。

Tableau(Salesforceグループ)について

Tableau はお客様がデータを見て理解できるように支援します。Tableauは、グローバルのリーディング分析プラットフォームとして、強力なAI、データ管理、コラボレーションを備えたビジュアル分析を提供します。Tableauの高度な分析は、個人からあらゆる規模の組織に至るまで世界中のお客様に利用されており、影響力のあるデータドリブンな意思決定をサポートしています。詳細については、www.tableau.com/ja-jpを参照してください

 

Salesforceについて

グローバルCRMリーダーであるSalesforceは、あらゆる規模および業界の企業がデジタル的に変革し、顧客の360°ビューを作成することを可能にします。Salesforce (NYSE: CRM) の詳細については https://www.salesforce.com/jp/ を参照してください。

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アリソン・アンド・パートナーズ株式会社  担当:水本・山本

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