オートバックスデジタルイニシアチブ、Tableau CloudとTableau Pulseで業績把握時間を約10分の1に短縮、現場主導のデータドリブン経営を実現
業績把握時間を約10分の1に短縮、意思決定のスピードが大幅に向上
Tableau Pulse導入後、メトリクス作成者75名・フォロー500件超に拡大し全社展開へ
独自の「Tableauポータル」でダッシュボード・学習・相談を一元化、誰もが自ら分析できる環境を整備
目次
株式会社オートバックスデジタルイニシアチブ(以下、ABDi)は、オートバックスセブングループのDX推進とデジタル人材育成を担う中核会社です。Tableau CloudとTableau Pulseを全社展開し、データドリブン経営の基盤構築を加速させています。Tableau Pulseの導入により、カートレーディング事業部では業績把握にかかる時間が約10分の1に短縮され、意思決定のスピードが大幅に向上しました。さらに、ダッシュボード・学習コンテンツ・相談窓口を一元化した独自の「Tableauポータル」を整備し、誰もがデータに触れ自ら分析できる環境づくりを全社で推進しています。
株式会社オートバックスデジタルイニシアチブについて
株式会社オートバックスデジタルイニシアチブ(ABDi)は、カー用品販売で国内トップクラスのオートバックスセブングループのDX推進とデジタル人材育成を専門に担う会社です。店舗・ECの販売実績や在庫管理、車両販売データをはじめ、グループ各社の多様なデータを統合・分析して経営の意思決定を支えるBI(ビジネスインテリジェンス)基盤の構築・運用を担っています。データ活用の高度化を軸にBIにとどまらずビジネスアナリティクス(BA)の内製化も推進し、データ分析人材の育成を通じてグループ全体にデータドリブン文化を根付かせています。
株式会社オートバックスデジタルイニシアチブの挑戦
オートバックスセブンは、DXビジョンのもと、デジタルエコシステムによる「Customer Deep Engagement」の実現を掲げ、お客様とより深く、長く、直接的につながることを目指しています。その実現に向けて、チャネルシフトによるマーケットの拡大、デジタル技術を活用した店舗オペレーションの効率化、そしてデータの蓄積・活用による顧客利便性の向上を推進しています。
その戦略を支える中核を担うのが、株式会社オートバックスデジタルイニシアチブ(ABDi)です。ABDiは、ビジネスモデルの変革や環境変化に迅速に対応できるIT基盤の構築を通じて、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、業務改革および労働生産性の向上を実現するとともに、顧客起点での新たな価値創出と競争優位性の確立を目指しています。
同社 代表取締役社長 則末 修男氏は、DXビジョンを支えるデータ活用について次のように述べます。
「オートバックスセブングループのDXにおいて不可欠なのは、現場の従業員一人ひとりが自らデータに触れ、考え、行動できる『データドリブンな組織風土』の醸成です。 私たちABDiは、グループ全体のデータ連携とTableauを通じた分析の民主化を推し進め、意思決定スピードを劇的に加速させることで、 お客様への新たな価値提供を実現してまいります。」
オートバックスセブングループのDXにおいて不可欠なのは、現場の従業員一人ひとりが自らデータに触れ、考え、行動できる『データドリブンな組織風土』の醸成です。 私たちABDiは、グループ全体のデータ連携とTableauを通じた分析の民主化を推し進め、意思決定スピードを劇的に加速させることで、 お客様への新たな価値提供を実現してまいります。
Tableauがオートバックスデジタルイニシアチブをどのようにサポートしているか
Tableau Pulseで業績把握を速報化、判断までの時間を10分の1へ
Tableau Pulseの活用が特に効果を発揮しているのが、カートレーディング事業部です。同事業部では、業績状況の把握にかかる時間がTableau Pulse導入前と比べて約10分の1に短縮されたといいます。従来は複数の画面を切り替えながら数値を確認する必要がありましたが、Tableau Pulseでは一度の操作で好調・不調の店舗傾向を把握でき、日々の業務における「気づき」や改善点をより迅速に捉えられるようになりました。
ABDiでは、Tableau Pulseを「日々チェックしたい実績を速報で確認できる手軽なツール」と位置づけ、外出先からもスマートフォンで手軽に確認できる環境を整備しています。AIアシスト機能により数値の変化だけでなく関連するトレンドや要因も自動的に提示されるため、担当者はすぐに次のアクションの検討に移れます。Tableau Pulseでの速報確認とTableauダッシュボードでの深掘り分析を組み合わせることで、業務効率と分析精度を両立する運用が定着しつつあります。現在、フォロー件数500件以上・メトリクス作成者75名に達しており、引き続き活用の拡大を図っています。

Tableau Pulseのメトリクスを一覧表示する「Tableauポータル」

Tableau Pulseで管理する売上実績メトリクス
Tableauポータルで全社の情報・機能を一元化、「見に行かなくても気づける」仕組みを実現
ABDiが独自に構築・運用する「Tableauポータル」は、2025年12月に全面リニューアルされた社内のTableau情報集約プラットフォームです。全社公開・部門公開ダッシュボードの一覧、Tableau Pulse、学習コンテンツ、改善相談窓口の「Tableau Dr.(ドクター)」、活用事例集、各種申請窓口など、Tableauに関するあらゆる情報と機能を一元化しており、PCとスマートフォンの両方から利用できます。
このポータルは社内の基幹ポータルにバナーとして組み込まれており、日常業務の中でTableauへのアクセスが自然に生まれる導線が整備されています。さらに売上速報などのKPIをポータル内に直接埋め込むことで、ユーザーが「見に行かなくても気づける」仕組みを実現しています。ポータル上にはTableau Pulseの専用ページも設け、メトリクスを用途別・テーマ別に整理して表示することで、担当領域ごとの数値モニタリングから深掘り分析へとシームレスにつながる環境を整えています。
人材育成においても、ポータルを活用した取り組みが進んでいます。基礎研修の録画コンテンツや外部の優良コンテンツを集約した学習セクションに加え、データアナリストがマンツーマンでダッシュボード改善や分析の悩みに対応する「Tableau Dr.(ドクター)」を月次で開設しています。問い合わせや相談をポータルに一本化することでナレッジが組織全体に蓄積され、生成AIとの連携によりTableauに関する質問への24時間対応とナレッジの自動蓄積も実現しています。

「Tableauポータル」で閲覧できるダッシュボードとメトリクス

隔週開催のマンツーマン相談窓口「Tableau Dr.」

Tableauに関する質問を何でも受け付け、回答を返す「Tableau専用の生成AI」
ネット事業部・フリート事業部でのデータ統合により、煩雑な手作業をほぼゼロへ
自社ECサイトおよび外部サイトの販売を担うネット事業部では、販売実績データをAmazon Redshiftから取得し、Tableau Prepで加工・可視化する体制を構築しています。以前はCSVを手動でダウンロードしてスプレッドシートで集計・グラフ化する作業に多くの時間を費やしていましたが、Tableauの導入によりその工数は大幅に削減されました。現在は期間・店舗・商品カテゴリーなどさまざまな切り口でデータをインタラクティブに深掘りでき、施策の効果をスピーディに把握しながら事業成長に直結するアクションを取れるようになっています。
法人向けの車両リースや法人会員サービスを担うフリート事業部でも同様に、基幹システムの外に存在する契約管理データを複数のシステムやExcelファイル、外部CSVから手作業で突き合わせる煩雑なプロセスが続いていました。データの出所がバラバラで品質にばらつきがあり、必要な情報を一つにまとめるだけでも大きな負担となっていました。Tableau PrepとTableau Cloudを活用してこれらを自動的に統合・可視化する仕組みを構築したことで、手作業はほぼゼロになっています。さらにフリート事業部長みずからが「このダッシュボードで法人顧客に提案したい」と要望を持ち込み、データにもとづく営業活動への活用も始まっています。

EC予実績の日別累計売上

リース会員作業内容別売上分析
事業部長が自らダッシュボードを要望、データ活用が経営層まで浸透
Tableauの活用が定着してきた証の一つが、経営層の関与の広がりです。事業部長みずからビジネスインテリジェンス推進部に要望を持ち込み、法人顧客との商談で活用できるダッシュボードを構築しました。法人別・店舗別の契約状況や実績を比較できる形で可視化したことで、営業担当者がデータを示しながら顧客提案できる環境が整っています。
こうした取り組みが社内で評判を呼び、「あの部門に依頼すればこういうことができる」と他部門へ口コミで広がるケースも生まれています。データ活用の輪がトップダウン・ボトムアップの両面から広がる中、Tableauを日常的に活用している部門では、ダッシュボード上で状況を確認しながら議論できるようになり、部門間の認識統一と意思決定のスピード向上を実感しているといいます。

法人会員別の売上実績管理
他社にはないTableauの価値
大規模データへの対応力と、現場が動ける圧倒的なスピード
ABDiがTableauを評価する最大の理由の一つが、大規模データへの対応力です。販売系データでは通常でも1,000万件規模のレコードを扱うことがあり、Excelでは処理が成り立たない水準でもTableauは対応できます。Teradata・Amazon Redshift・Treasure Data・Databricksなど複数のデータソース、外部CSVや手書きExcelまでをTableau Prepで統合・加工できる柔軟性も高く評価されています。
「現場で重要なのは、データがどこにあるかではなく、すぐに使えるかどうかだと思います。自分の手で動かしインサイトを得る、そのスピードを重視するならば、私はTableauを選択します。」
現場で重要なのは、データがどこにあるかではなく、すぐに使えるかどうかだと思います。自分の手で動かしインサイトを得る、そのスピードを重視するならば、私はTableauを選択します。
スピードだけでなく、データを扱う人の裾野を広げる点でもTableauは現場に変化をもたらしています。インタラクティブに深掘りできる環境が、分析を一部の専門家だけのものではなく、現場の誰もが使えるものにしています。ドラッグ&ドロップで専門的なスキルがなくてもダッシュボードを作成できるため、データ活用の門戸が広がっています。
ビジネスインテリジェンス推進部の西堀 光氏も、データ活用の経験がないところからTableauを使い始め、自らデータを可視化・分析して事業に貢献することの価値を実感したと語ります。
「BIツールを扱った経験はほとんどありませんでしたが、Tableauは直感的に操作でき、短時間で可視化を行うことができました。実際に各種データを整理・加工し、これまで感覚的だった課題をビジュアルで共有しました。その結果、関係者に新たな気づきをもたらし、手作業で整理していたデータのサマライズ・活用にもつながりました。データを可視化することで、事業に貢献できる手応えを実感しました。」
BIツールを扱った経験はほとんどありませんでしたが、Tableauは直感的に操作でき、短時間で可視化を行うことができました。実際に各種データを整理・加工し、これまで感覚的だった課題をビジュアルで共有しました。その結果、関係者に新たな気づきをもたらし、手作業で整理していたデータのサマライズ・活用にもつながりました。データを可視化することで、事業に貢献できる手応えを実感しました。
Tableau Pulseが生む「気づく」文化——KPIの変化をAIが自動検知・通知
従来は自らダッシュボードを開いて確認しに行く必要がありましたが、Tableau Pulseによって重要なKPIの変化が自動的に検知・通知され、関連するトレンドや要因も提示されるため、担当者はすぐに次のアクションへ移れます。「見に行く」から「気づく」へ——Tableau Pulseはデータとの向き合い方そのものを変えつつあります。
同社は既存の営業支援システムや実績数値管理のTableau化を計画しており、活用部門のさらなる拡大とTableau Pulseのチーム共通の意思決定基盤としての定着を目指しています。また、専門的なスキルを持たない社員でも自然言語でデータに問いかけられるAI機能の実現にも期待を寄せています。Excelや既存システムへの依存から脱却し、全社でデータに基づいて動ける組織へ——福島氏は「データをもとに意思決定を行う文化が組織内で広がってきたと感じています。同じ指標をもとに議論できる環境が整い、意思決定のスピード向上や部門間の認識の統一という効果を実感しています」と語ります。
データをもとに意思決定を行う文化が組織内で広がってきたと感じています。同じ指標をもとに議論できる環境が整い、意思決定のスピード向上や部門間の認識の統一という効果を実感しています。
