Tableau導入で顧客向けレポート作成の作業をゼロに


社内向けレポート作成時間を 9 割削減
運用の標準化で全体的な傾向分析も可能

株式会社セプテーニは、インターネットを活用した包括的なマーケティング支援サービスを国内外の企業向けに展開するデジタルエージェンシーです。以前よりスマートフォン広告に注力しており、その中でも成長著しい動画広告の生産・販売体制を強化しています。また、昨今ニーズが高まっている「ブランド広告」においても専門部署を設置し、デジタルエージェンシーならではの知見と実行力を活かしたソリューションを提供しています。

「広告代理店の業務において、広告出稿に関するお客様へのレポートは欠かせません」と語るのは、Septeni Japan 株式会社で、第二メディア本部 パフォーマンスデザイン部 チーフプロデューサーを務める小林 大記氏。以前は各広告配信プラットフォームの管理画面からクライアント毎に必要なデータを抽出し、Excel でレポートを作成する方法が一般的だったと振り返ります。「しかしこの方法は手間がかかる上、過去のデータの蓄積が難しいという状況でした」。

2012 ~ 2015 年頃にはスマートフォンの普及が急速に進み、大型の広告配信プラットフォームやメディアが続々と誕生すると同時に、配信メニューも大幅に増加し、複雑化しました。新規クライアントも増え、これまでのレポーティング方法では問題があるという認識が広がっていきます。このような状況を打開するには、レポート作成に必要なデータを集約した上で、それを柔軟に可視化できる環境を確立する必要がありました。

Tableau: Tableau の導入・運用環境について教えてください。

小林氏: 2016 年 12 月に経営議題として「DB へのデータ集約」の議論を開始しました。これと並行してBI ツールの選定にも着手しました。主要な BI ツールについてはすべて情報を収集し、可能なものはトライアルも行いました。そのうち 3 つの BI ツールが最後まで残りましたが、最終的に Tableau をメイン BI ツールにすることに決定しました。

現在のレポーティング環境については、まず社内の組織データやクライアント情報といったマスターデータは、Amazon Web Services (AWS) の RDS へと集約しています。レポート作成に必要な各メディアのデータは、社内の Treasure Data へと集約。ここから必要なデータを Tableau Desktop と Tableau Server へと抽出しています。Tableau Desktop でレポートやダッシュボードなどの Viz を作成し、Tableau Server へと登録しています。レポート提出を行うコンサルタントやメディア運用担当者は、Web ブラウザから Tableau Server へとアクセスし、必要なレポートの入手やデータ分析を行っています。

Tableau: 今回のプロジェクトで Tableau を選定した理由を教えてください。

小林氏: 複数の主要 BI ツールの中から Tableau が選ばれた理由は、大きく 2 点あります。第 1 は、ビジュアルの美しさです。Tableau は他の BI ツールに比べ、その美しさは圧倒的です。第 2 は、IT エンジニアでないユーザーでも、簡単にカスタマイズできることです。他社ツールの中にはテンプレートによるカスタマイズを可能にしているものもありますが、結局はテンプレートの内容に制約され、ユーザーによる自由なカスタマイズは困難でした。これに対して Tableau はテンプレートがなくても簡単にカスタマイズでき、美しい Viz を短時間で作成することができます。

以前はまず要件定義を作り、それに合わせてものを作るという段取りだったため、修正が必要になった時の対応に時間がかかっていました。現在では「まず形を作ってから議論する」という流れに変わっているので、すり合わせの質が向上し、短いサイクルで必要なレポートやダッシュボードが作れるようになっています

Tableau: Tableau の導入効果を教えてください。

小林氏: Tableau の導入は、以下のような効果をもたらしています。1 つ目は、社内向けレポート作成時間を 9 割削減できたことです。以前は案件毎の日次レポートを作成するため、1 本あたり平均 30 分の Excel 操作を行っており、その作業回数も 1 か月あたり 2 万回に上っていました。Tableau の導入後は、最初に各案件のレポート用の Viz を作成する必要はあるものの、その後は全く作業が不要になりました。現在ではすでにコンサルタント向けレポートの 9 割近くがTableau へと移行されています。

2 つ目は、運用の標準化で全体的な傾向分析も可能になったことです。データを集約し Tableau で可視化するというプロセスを標準化したことで、出稿メディアやクライアントを横断した、全体的な傾向分析も可能になりました。同業他社の比較によって施策の良し悪しが判断しやすくなり、施策立案も短時間で行えるようになっています。また意思決定がスピーディになったことでより多くの入稿が可能になり、その結果を Tableau で分析することで、PDCA を迅速に回せるようになりました。

Tableau: 今後の展開について教えてください。

小林氏: 現在は主に、社内のコンサルタントが顧客に提出する既存レポートの作成や、メディア出稿の業績管理といった、社内利用を軸に Tableau が活用されています。今後は Tableau の画面を顧客に直接提供していくことも計画されており、すでにそのトライアルが始まっています。また他ツールと連携した分析や予測などを行うことも検討されています。

Tableau を導入したことで、パフォーマンス型運用広告に欠かせない PDCA スピードが向上し、お客様へ提供するサービスの質をさらに高められていると感じています。これからも Tableau ならではの特長を生かしながら、データによる新たな付加価値を生み出していきたいと考えています。