LIFULL Co., Ltd.

多様なデータを分析・ビジュアル化する基盤として Tableau を採用


データの分析工数が大幅に削減

データを積極的に活用する文化を醸成

株式会社 LIFULL は 1995 年 7 月にネクストホームとして創業し、2006 年 10 月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場、2010 年 3 月に東京証券取引所市場第一部へ市場変更した、情報サービス企業です。総掲載物件数が業界トップクラスの「LIFULL HOME'S」をはじめ、引っ越しやインテリア、介護、保険など、多様な住生活情報サービスを提供。2017 年には社名を「LIFULL」に変更すると共に、「世界一のライフデータベース&ソリューション・カンパニーへ」というビジョンを掲げています。これによって一人ひとりに最適なソリューションを提供することで、2020 年 3 月期には売上収益 500 億円台、EBITDA 率 20% 前後の達成を目指しています。

「当社はこれまでもデータを活用したマーケティングを積極的に行ってきましたが、課題も抱えていました」と CDO の野口 真史氏は振り返ります。ユーザーの行動ログや広告・マーケティングのレポート、クライアントに向けたセールスアプローチなど、さまざまなデータを各部門が個別に利用していたため、どこにどのようなデータが存在するのかがわかりにくかったのです。「またキャンペーンの評価などではデータの収集・分析を外部のパートナーに委託することが多く、その知見が蓄積できていなかったことも大きな問題でした。ユーザーの発掘から育成まで、一本化したマーケティング・ストーリーを構築したいと考えていました」。

そのための基盤として必要となるのが「ライフデータベース」です。消費者やユーザーのニーズに最適なサービスを提供するには、多様なデータを効率的に収集・分析し、その結果をビジュアル化して共有できる仕組みが欠かせません。

Tableau: Tableau の導入・運用環境について教えてください。

野口氏: Tableau の導入が始まったのは 2017 年 10 月です。まずは HOME'S 事業本部内の複数の部門に導入し、データの加工・集計の自動化が可能なのか、効率的な分析が行えるのかなどの検証が進められていきました。約 2 か月間の実証実験の結果、十分な効果が期待できると判断。2017 年 12 月にユーザー数を増やし、現在では LIFULL HOME'S 事業本部で、約 250 人が活用しています。

それまで個別に管理されていた各種データソースのデータは、いったんGoogle BigQuery へと集約。これをTableau と連携し、分析を行えるようにしています。一般ユーザーはTableau Online によって、部門毎に作成したダッシュボードにアクセス。各部門の分析担当者はTableau Desktop を使用し、必要に応じてアドホックなデータも追加できるようになっています。

Tableau: 今回のプロジェクトで Tableau を選定した理由を教えてください。

野口氏: Tableau を選定した理由は、大きく 3 点あります。第 1 は、一元管理されたデータを様々な切り口で分析し、その結果を理解しやすい形でビジュアル化できることです。また操作はほとんどドラッグ & ドロップで完結するため、IT の専門知識がない人でも必要なデータへと簡単にアクセスでき、柔軟な分析が行えます。第 2 はスピードです。データ分析が迅速に行えるのはもちろんのこと、そのデータをさらに深掘りしたいと考えた場合でも、それをスピーディに行える点は大きな魅力です。そして第 3 が「データドリブン経営」を視野に入れた設計がなされていることです。

Tableau のコンセプトは当社と同じ方向を向いています。また Tableau の営業担当者やサポートチームも、私たちが求める変革を一緒に考え、情熱を持って実現してくれました。データをビジュアル化するダッシュボード機能は他のツールにもありますが、スピードや設計思想、サポートまで視野に入れると、Tableau のようなツールは他に類を見ないと思います。

Tableau を導入したことで、社内にデータを見る文化が広がりつつあります。以前はそのための仕組みが体系化されていませんでしたが、今ではデータの「入力」、「収集」、「分析」という 3 つのフェーズが確立されており、従業員一人ひとりがこれを意識して行動するようになっています。適切なデータ分析には正しい入力が重要だ、ということも理解されています

Tableau: Tableau の導入効果を教えてください。

野口氏: Tableau の導入は、以下のような効果をもたらしています。1 つ目は、データの分析工数が大幅に削減できたことです。以前は各従業員が表計算ソフトなどでデータ分析を行っていましたが、多様なデータソースからデータを集約し、それをTableau と連携させることで、すぐに分析結果をビジュアル化できるようになりました。例えば営業部門であれば、SFA で日々更新されるデータをその場で可視化し、営業戦略に活かせます。営業日報からコピー & ペーストするといった作業は、もはや不要なのです。これによって、より高い付加価値につながる活動に、時間を割くことが可能になりました。また同じ分析結果を共有することで、マーケティング戦術などの指示も、関係メンバーに確実に伝わるようになっています。

2 つ目は、データを積極的に活用する文化を醸成できたことです。分析結果が直感的にわかりやすく表示されるため、数字が苦手な人も積極的にデータを活用するようになりました。その結果、データを積極的に活用する文化も醸成されつつあります。またデータ活用の価値を実感することで、データ入力や収集を正しく行うことの意味も、理解されるようになっています。

Tableau: 今後の展開について教えてください。

野口氏: 今後は社内における Tableau 活用を横展開していくと共に、経営判断を行う会議でも Tableau を使い、その場でデータにもとづく意思決定を行えるようにしていきたいと考えています。またデータを社内だけで使うのではなく、それらを外部に提供し、マネタイズしていくことも視野に入っています。当社が保有しているデータを活用したいという企業は数多く存在します。ここでも Tableau を媒体にすることで、ガバナンスやセキュリティの効いたモデルを確立できないか検討しています。