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KDDI、快適な通信インフラの提供に向け、1人あたり年間192時間削減で意思決定を高速化 ― 技術部門800名以上が活用するデータドリブンな品質・設備管理を実現

通信品質の長期トレンドを一元的に可視化し、現場から上層部までデータによる意思決定を実現

通信品質の不安定事象調査にかかるデータ準備時間を1人あたり年間192時間削減し、意思決定を高速化

全国の基地局コストを可視化し、戦略的な設備投資・計画を支える意思決定基盤を構築

KDDI株式会社(以下、KDDI)は、通信品質の維持・向上と戦略的な設備管理を実現するため、Tableauを活用したデータドリブンな意思決定基盤を構築しました。

膨大なデータの活用により、通信品質の可視化、不具合調査、設備コスト分析といった事例が生まれ、迅速かつ高度なアクションを支えています。

現在では、快適な通信の提供を担う800名以上の技術部門ユーザーが日常的に活用し、現場から管理層まで同一のデータをもとに迅速な意思決定ができる環境を確立。意思決定のスピードと精度を両立しています。

KDDIについて

KDDIは、日本を代表する総合通信事業者として、個人・法人向けに多様な通信サービスを提供しています。携帯通信サービス「au」をはじめ、インターネット回線、IoT、クラウド、データセンター、衛星通信、AIなど幅広い領域で事業を展開し、社会や企業のデジタルトランスフォーメーションを支えています。


通信インフラを担う同社にとって、通信品質の維持・向上は顧客体験に直結する最重要課題の一つです。全国に広がる膨大かつ複雑なデータをもとに、迅速かつ的確に判断することが求められる中で、データにもとづく意思決定の高度化に取り組んでいます。

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KDDIの挑戦

KDDIでは、全国の基地局やネットワーク設備から日々膨大なデータが生成されており、通信品質の維持・向上のため、障害対応や品質調査、さらには設備投資の判断に活用されています。なかでも品質調査においては、発生した事象の背景を多角的に分析し、要因を特定したうえで迅速に対応することが求められます。

一方で、データは複数のシステムや部門に分散しており、収集・加工に多くの時間と工数を要していました。分析手順やノウハウも担当者ごとに異なり、同じ事象でも結果にばらつきが生じるなど、組織として共通認識を持ちにくい状況でした。そのため、「どのデータをもとに意思決定すべきか」を確認するだけでも時間がかかり、迅速な対応が難しい場面も少なくありませんでした。

さらに、通信品質に加えて設備コストも踏まえた戦略的な設備管理の重要性が高まるなか、品質・コスト・収益性を横断した意思決定が求められていました。

こうした課題に対し、同社は分析の属人性を排除し、「誰もが同じデータをもとに意思決定できる環境」の構築に着手。通信品質の可視化や不具合調査、設備コスト分析などの事例が創出され、迅速で高度なアクションにつなげています。

快適な通信の提供と高品質な設備維持に向けた取り組みについて、データアナリティクスセンター長の佐藤 雄氏は次のように語ります。

「我々は以前から、大量のデータを収集・分析してお客さまの体感品質を把握し改善する活動を続けてきました。そこにTableauによるデータの可視化を加えたことで、専門的なデータサイエンティストだけではなく、組織全体で同じデータを見て自律的に意思決定できるようになりました。データドリブンな品質改善はもはや欠かせないものですので、これからもさらに広げていきます。」

我々は以前から、大量のデータを収集・分析してお客さまの体感品質を把握し改善する活動を続けてきました。そこにTableauによるデータの可視化を加えたことで、専門的なデータサイエンティストだけではなく、組織全体で同じデータを見て自律的に意思決定できるようになりました。データドリブンな品質改善はもはや欠かせないものですので、これからもさらに広げていきます。

TableauがKDDIをどのようにサポートしているか

KDDIでは、膨大なデータを活用し、「快適な通信の提供」と「戦略的な設備管理」という2つのテーマにおいて、意思決定の高速化に取り組んでいます。

通信品質の長期トレンドを一元的に可視化し、現場から上層部までデータによる意思決定を実現

通信品質は、顧客体験を左右する重要な指標です。KDDIでは、「au」をご利用のお客様の通信品質を維持・向上するため、全国の基地局やネットワーク設備から得られるデータをもとに、継続的な可視化と分析に取り組んでいます。通信品質はエリアや時間帯、利用状況によって変動するため、全国レベルから地域単位まで多角的に把握し、異常の兆候を迅速に捉えることが求められます。

従来は、各組織がExcelなどを用いて個別に分析・報告を行っており、参照すべきデータや定義が統一されていませんでした。そのため、同じ指標であっても数値の解釈に差が生じ、組織全体で認識を揃えることが難しく、意思決定に時間を要する場面が少なくありませんでした。

コア技術統括本部 データアナリティクスセンター グループリーダーの縄田 秀一氏は次のように語ります。

「従来は各組織が個別にExcelで分析していたため、最新データの把握や認識の統一が困難でした。このままでは意思決定のスピードは上がりません。組織横断で同じデータをもとに判断できる環境が必要だと考え、Tableauの活用を進めました。」

通信品質に関わる指標に加え、お客様からの問い合わせや申告情報なども含めてデータを一元化。全国の状況を俯瞰しながら、地域単位へシームレスにドリルダウンできるダッシュボードを品質管理部門(オペレーション本部 品質管理部)で構築しました。データは日次で自動更新され、常に最新の状況にもとづいた分析が可能です。

「どのデータが正しいかを探す時間」を排除し、分析そのものに集中できる環境を実現。ダッシュボードを通じて通信品質の状況を迅速かつ正確に把握できるようになり、意思決定のスピードも大幅に向上しています。

現在では、品質改善に関わる約140名が活用し、現場から経営層まで同じデータにもとづいて議論できる体制が定着。通信品質という経営に直結する指標を、全社共通のものとして扱える基盤が整備されています。

 

 KDDI

通信品質を一元的に可視化したダッシュボード(一部抜粋)

従来は各組織が個別にExcelで分析していたため、最新データの把握や認識の統一が困難でした。このままでは意思決定のスピードは上がりません。組織横断で同じデータをもとに判断できる環境が必要だと考え、Tableauの活用を進めました。

通信品質の不安定事象の兆候を捉え、迅速な原因特定と対応を実現。分析準備を1⼈あたり年間192時間削減

KDDIでは、万が一お客さまの通信が不安定になるような問題が発生した場合に、その原因を突き止めて解決に導くことが重要なミッションの一つです。

従来不具合の原因を分析しようとすると、特定のデータサイエンティストが複雑なデータ加工をする必要があり、属人化と稼働ひっ迫が課題になっていました。

同社の品質管理部門では、ダッシュボードを活用し、通信不具合調査に必要なデータをあらかじめ整形・統合。例えば「通話が途切れる」といった事象を選択するだけで、不具合要因の発生件数や時系列の推移を即座に可視化できる状態にしています。

さらに、「いつから問題が発生しているのか」「どのエリアで頻発しているのか」「どの設備や条件に起因しているのか」といった複合的な状況を、誰でも一つの画面上で迅速に分析できるようになっています。

これまで必要だったデータ加工プロセスはほぼ不要となり、データ準備にかかる工数を1人あたり192時間削減。「データを整える時間」から「原因を特定し、対策を講じる時間」へとリソースをシフトしています。

また、従来はアラートとして顕在化していなかった微細な異常も、データの傾向から兆候として捉えられるようになりました。お客様不満が顕在化する前の原因究明が可能となり、通信品質の維持・向上に向けた取り組みは、より高度かつ迅速なものへと進化しています。

 

 KDDI

誰でも同じ画面で不具合調査できるダッシュボード

 

基地局コストを一元可視化し、設備運用の最適化と迅速な意思決定を実現

また、快適な通信の提供に加え、迅速かつ高品質な設備維持に向けて、全国の基地局の運用コストを適切に把握し、設備の健全性維持と将来の投資判断につなげています。

基地局は電気代や保守費、通信設備使用料など継続的なコストが発生する設備であり、コスト構造を正確かつ迅速に把握することが求められていました。

しかし、これらのコストデータは複数のシステム・部門に分散しており、全体像や基地局単位での状況を把握するには、各所からデータを収集・加工する必要がありました。

当時の課題について、コア技術統括本部 データアナリティクスセンターの島田 拓哉氏は次のように語ります。

「これまでは、複数のデータをExcelで個別に確認する必要があり、全体像を把握するまでに時間がかかっていました。特に、基地局ごとのコスト構造を横断的に把握することが難しく、設備運用の最適化や投資判断に十分に活かしきれていませんでした。」

分散していた基地局関連のコストデータを統合し、Tableauによるコスト可視化ダッシュボードを構築。基地局全体のコスト構造を俯瞰しながら、通信設備使用料や水道光熱費などの内訳を分解して把握できるほか、時系列の推移や基地局単位での詳細までシームレスにドリルダウンできる環境を整備しました。

「どのコストが増減しているのか」「どの基地局に最適化余地があるのか」といった判断を迅速かつ的確に行えるようになり、設備運用に関する意思決定のスピードが向上。特定の担当者に依存していた分析業務の属人化も解消されました。設備データにもとづく議論と意思決定が、組織全体に定着しています。

 

 KDDI

基地局コストを一元的に可視化したダッシュボード

 

通信ケーブルの利用状況を可視化し、データにもとづく投資判断と機会損失の防止を実現

通信サービスを支える通信ケーブルの増設判断にも、同社は取り組んでいます。

通信ケーブルは、法人向け通信サービスを支える重要なインフラです。通信ケーブルに空きがあれば、お客様に契約いただいた後に迅速にサービスを提供できますが、もし空きがない場合は増設する必要があるため、工事による待ちの状態が発生します。また、増設には多額のコストも要するため、「どこに・いつ増設すべきか」を見極める必要があったと、島田 拓哉氏は語ります。

こうした状況を踏まえ、通信ケーブルの利用状況を可視化するダッシュボードを構築。増設が必要な場所やタイミングを直感的に把握できるようになりました。

データの前処理にはTableau Prepを活用。従来はダッシュボードを更新するために社内の多数のデータソースからExcelをエクスポートし、結合・名寄せ・欠損値補完などの複雑で膨大なデータ加工を手動で実行する必要がありました。これらをTableau Prepで自動化することで、1回のダッシュボード更新にかかる時間を16時間削減し、大幅な業務効率化を実現しました。

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通信ケーブルの利用状況の可視化

他社にはないTableauの価値

高い機密性を確保しながら多様なデータソースに対応し、全社横断での意思決定を支援

通信インフラを支える同社にとって、高い機密性が求められるデータを安全に管理しながら活用することは不可欠な前提条件です。

一方で、従来はデータが部門ごとに分散して管理されており、同じ指標であっても参照する数値や定義が異なるなど、組織全体で共通認識を持つことが難しい状況にありました。データにもとづいて議論しているにもかかわらず前提の違いが生じ、意思決定に時間を要する場面も少なくありませんでした。

こうした背景について、島田 拓哉氏は次のように語ります。

「通信インフラに関わる膨大なログデータは、共通データ基盤上に蓄積されており、これらに直接接続して活用できることが不可欠でした。高い機密性を担保しながら部門横断で同一データを共有し、意思決定につなげる基盤が求められていたことが、Tableau導入の決め手となっています。」

これにより、各部門が個別にデータを抽出・加工する必要はなくなり、「どのデータが正しいかを確認する時間」を排除。誰もが同じダッシュボードをもとに議論できる環境が整いました。

また、全社でのデータ活用を推進するうえで、Tableauのコミュニティや蓄積されたノウハウも大きな支えとなっています。

島田氏は、Tableauの価値について次のように評価します。

「『何が起きたのか』を把握し、『なぜ起きたのか』を探り、『何をすべきか』を考える──こうした段階的なデータ活用を、ツールによる分断なく一気通貫で実現できる点を評価しています。また、TableauはKDDIにおいても広く利用されており、事実上の標準基盤として浸透している点も大きな強みだと感じています。」

『何が起きたのか』を把握し、『なぜ起きたのか』を探り、『何をすべきか』を考える──こうした段階的なデータ活用を、ツールによる分断なく一気通貫で実現できる点を評価しています。また、TableauはKDDIにおいても広く利用されており、事実上の標準基盤として浸透している点も大きな強みだと感じています。

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データ活用はツール導入ではなく、“組織の習慣”として定着させてこそ価値を生む

KDDIでは、Tableauの導入を単なるツール展開ではなく、「データ活用を組織に根付かせる取り組み」として位置づけています。ツールを導入するだけではデータ活用は広がらず、日々の業務の中で継続的に使われてこそ価値を生むという考えのもと、戦略的な社内普及施策を展開してきました。

この取り組みについて、データ活用の民主化を推進する島田氏は次のように語ります。

「『認知 → 興味 → 比較検討 → 導入 → 新規活用 → 継続活用 → 事例共有』という一連のサイクルを設計し、各段階に応じた施策を継続的に実行しています。社内イベントでのライトニングトークを通じて認知を広げ、実際の業務活用事例を交えることで、現場視点での価値を具体的に伝えています。」

このサイクルに基づき、KDDIでは段階ごとに施策を設計しています。たとえば、管理職向けセミナーではデータドリブンな意思決定の重要性を共有し、他ツールとの比較を通じて「なぜTableauなのか」を明確化。導入に対する納得感を醸成しています。

さらに、導入前にはトライアルライセンスとトレーニングを組み合わせ、実体験を通じた価値理解を促進。導入後はCreator向けの体系的なトレーニングで実務活用力を高めるとともに、Viewer向けセミナーを通じて「使う側」の意識変革にも取り組んでいます。これにより、「作る人」と「使う人」の分断を防ぎ、ダッシュボードが実際の意思決定に活用される状態を実現しています。

こうした取り組みを通じて、KDDIは「ツールを導入する」段階から、「データにもとづいて意思決定することが当たり前になる」状態へと着実に進化しています。データ活用を組織の習慣として根付かせることで、通信サービスの品質向上を支え続けています。

 

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パーチェスファネルとインフルエンスファネル