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中部電力ミライズが実践する、CRM × 分析によるデータドリブン営業改革で、主要営業KPIを+20%改善し、CRM利用率100%を実現

主要な営業KPIを+20%改善

月100時間の集計作業をゼロ

CRM利用率30% → 100%を実現

中部電力ミライズについて

中部電力ミライズは、中部電力グループにおいて、電力・ガスの小売事業を担う中核企業です。法人・個人を問わず幅広い顧客に対し、電力販売をはじめとした多様なサービスを提供しています。

同社では、市場環境や顧客ニーズの変化を背景に、営業活動の高度化を重要なテーマと位置づけ、営業プロセスや意思決定のあり方そのものを見直す取り組みを進めてきました。その一環として、Salesforceを中核としたCRM基盤の刷新に取り組むとともに、TableauおよびCRM Analyticsを活用した分析・可視化を推進しています。

データを起点に、現場の営業活動からマネジメント、意思決定までを一貫してつなぐ仕組みを構築することで、中部電力ミライズは、データドリブンな営業改革を着実に推進しています。

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中部電力ミライズの挑戦

中部電力ミライズでは、営業活動そのものをいかに高度化し、変化に強い組織へと進化させていくかが、重要なテーマとなっていました。

電力小売の全面自由化によって競争環境が大きく変化する中、従来のやり方を踏襲するだけでは、持続的な成長は見込めません。そこで同社は、営業の現場からマネジメント、経営層に至るまで、データを起点に意思決定できる仕組みづくりに本格的に取り組み始めます。

グループ全体としてDX・データ活用を重視する方針を掲げる中、法人営業においても、業務効率化にとどまらず、営業活動や意思決定そのものをデータで高度・高速化することを目指していました。しかし、顧客ニーズの多様化や取り扱う商材・サービスの拡大が進むにつれ、従来のCRMシステムの運用・管理の延長では、現場の営業活動を十分に支えきれない――そんな課題意識が社内で強まっていったといいます。

法人営業本部 ビジネス営業推進部の横谷 拓哉氏は、当時を次のように振り返ります。

従来のCRMはスクラッチ開発の比重が高かったため、急速な競争環境ならびに業務の変化に応じた改修が追いついていませんでした。そのような中で営業現場の活動データを取得するため、各業務毎に最適化されたExcelやAccess、個別ツールが乱立し、あらゆる活動データが分断された状態にありました。

「CRMは導入されていたものの、急速な競争環境の変化への対応を重ねる中で活動データが分断。それらを膨大な工数をかけて統合・加工・集計する作業が常態化していました」(横谷氏)

その結果、営業現場においては、CRMに入力しても自分の活動や成果が可視化されるのは最短で一か月後。現場の入力モチベーションは上がらないまま、CRMの利用率は全体で約30%まで低下していました。

本部においても、月次の営業成果を取りまとめる際には、複数のシステムやファイルからデータを集め、定義をすり合わせながら手作業で検証する必要がありました。月初には熟練した3名ほどのメンバーが集中的に作業にあたり、月あたり約100時間を集計に費やすことも珍しくなかったといいます。

横谷氏は、当時のCRMデータ活用の状況を次のように語ります。

「“間違った数字は出せない”というプレッシャーの中で、期限までに正確な数値を揃えること自体が目的化していました。その結果、KPIの進捗が芳しくなくても要因分析に踏み込む余裕はなく、営業判断は経験や感覚に頼らざるを得ませんでした。」

こうした課題を解決するため、同社ではCRMをSalesforceのSales Cloudへ刷新。営業活動や顧客情報を一元管理するとともに、業務プロセスをシステムの仕様に合わせて再設計しました。あわせてTableauを導入し、CRMに蓄積されるデータをリアルタイムに可視化できる環境を整備しています。

横谷氏は、CRMデータをTableauで可視化することで描いたビジョンと、現在の導入成果について、次のように述べます。

「営業担当者からマネジメント、経営層までが、同じ定義でCRMのデータを見て議論できる状態をつくることが、まず最初に取り組むべきテーマでした。Tableauを使って営業データを可視化することで、数字を“報告のためにまとめるもの”から、“次にどう動くかを考えるための洞察”へと変えることができたと感じています。」

営業担当者からマネジメント、経営層までが、同じ定義でCRMのデータを見て議論できる状態をつくることが、まず最初に取り組むべきテーマでした。Tableauを使って営業データを可視化することで、数字を“報告のためにまとめるもの”から、“次にどう動くかを考えるための洞察”へと変えることができたと感じています。

Tableauが中部電力ミライズをどのようにサポートしているか

月100時間の手作業による集計作業を自動化。主要な営業KPIを+20%改善した営業活動分析

Sales CloudとTableauの導入により、中部電力ミライズの営業活動分析は、「結果を確認するための集計」から「次の行動を変えるための分析」へと大きく進化しています。

導入以前は、月初に3名ほどのメンバーが集中的に作業にあたり、月あたり約100時間を集計や報告対応に費やしていました。現在では、Sales Cloudに蓄積された営業データをTableauで自動的に可視化できるようになり、これまで必要としていた手作業の集計は、ほぼゼロに解消されています。

集計が自動化されたことで、「なぜこの結果になっているのか」「次に何を打つべきか」といった要因分析や打ち手の検討に時間を割けるようになった点は、大きな変化だといいます。

営業活動分析の軸となっているのが、営業活動を「活動」「提案」「成果」の三つに分解して捉える考え方です。横谷氏は、この分析設計の意図を次のように語ります。

「まずは『お客さまのもとにきちんと足を運び、対話ができているか』という日々の活動を土台として捉えています。その上で、『サービス提案をはじめとした、いわゆる成果につながる提案が行えているか』を確認する。さらに、その提案が『実際の成果につながっているか』まで含めて、三つの観点のバランスを点検できるように設計しています。」

この可視化によって、「活動量は多いが成果につながっていない」「行動量は少ないが高い成果を出している」といった傾向を、一目で把握できるようになりました。営業担当者自身はもちろん、マネージャーも日常的にダッシュボードを確認し、「いま誰が、どのような行動を取り、どこに課題があるのか」をデータに基づいてフォローできるようになっています。

さらに、一定期間更新が滞っている商談や、フォローが必要な案件を可視化することで、気づかないまま失注してしまうリスクを防ぐ仕組みも組み込まれています。

こうした分析を日常業務に組み込んだ結果、顧客流出防止や商材販売といった主要な営業KPIは、全体として約20%の改善を見せています。

 

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営業活動を「活動・提案・成果」で分解してチーム・個人までブレークダウンして評価

まずは『お客さまのもとにきちんと足を運び、対話ができているか』という日々の活動を土台として捉えています。その上で、『サービス提案をはじめとした、いわゆる成果につながる提案が行えているか』を確認する。さらに、その提案が『実際の成果につながっているか』まで含めて、三つの観点のバランスを点検できるように設計しています。

CRM利用率30%→100%を実現した、営業評価と連動するデータ活用の仕組み

中部電力ミライズの営業におけるデータ活用を支えている、もう一つの重要な要素が、CRMの高い定着度です。同社では、Sales Cloudに入力された営業データがそのままTableauで可視化され、営業評価やマネジメントに直結する仕組みを構築しています。

特徴的なのは、「営業活動を入力するように」とルールで徹底するのではなく、入力したデータが自身の評価にどのように反映されるのかを、導入当初から明確に設計していた点です。

法人営業本部 ビジネス営業推進部の村上 将之氏は、当時を次のように振り返ります。

「Sales Cloudを導入する前から、どうすれば現場に使ってもらえるかをずっと考えていました。

CRMのデータを可視化するだけでは使われません。入力した内容がリアルタイムに近い形でTableauに示され、相対評価として共有され、最終的に評価や処遇につながる。そうした一気通貫の流れをつくることが重要だと考えていました」

Tableauによって営業データが可視化されるようになると、個々の進捗やチーム内での立ち位置を、日常的に確認できるようになりました。営業担当者にとってCRMへの入力は、単なる作業ではなく、自身の活動や成果を正しく評価につなげるための重要な行為として捉えられるようになったといいます。

現在では、営業に関する戦略会議の多くがTableauのダッシュボードを起点に進められています。「誰が」「どれだけ」「どのような活動を行い」「どんな成果につながっているのか」をその場で確認し、必要に応じてドリルダウンしながら議論を深める運用が定着しています。

こうした仕組みと運用が噛み合った結果、CRM利用率は、30%から100%へと向上しました。

データが「入力され、見られ、使われる」状態が当たり前となり、CRMは“入力するためのシステム”ではなく、営業成果を左右する業務基盤として、現場に深く根付いています。

 

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営業評価やマネジメントに直結する仕組みの例:個人別商談

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営業評価やマネジメントに直結する仕組みの例:期限超過商談

Sales Cloudを導入する前から、どうすれば現場に使ってもらえるかをずっと考えていました。CRMのデータを可視化するだけでは使われません。入力した内容がリアルタイムに近い形でTableauに示され、相対評価として共有され、最終的に評価や処遇につながる。そうした一気通貫の流れをつくることが重要だと考えていました。

営業につなげるための、MAを起点としたデジタル接点の分析

中部電力ミライズでは、営業活動の分析に加え、MA(マーケティングオートメーション)を起点としたデジタル接点の分析にも取り組んでいます。営業が動く前段階にあたる「顧客の関心の兆し」を捉え、適切なタイミングで営業につなげることを目的とした取り組みです。

具体的には、ホワイトペーパーのダウンロードやメールへの反応、Web上での行動といったデジタル接点のデータをもとに、顧客の関心度に応じたコミュニケーション設計を行っています。

どのコンテンツに反応しているのか、どのテーマへの関心が高まっているのかを把握し、一定の関心が見られた段階で営業へパスする——。そうした流れを前提に、施策の改善を継続的に行っています。

村上氏は、MA施策の分析にCRM Analyticsを採用した理由について、次のように語ります。

「MA施策に関する分析は、CRM Analyticsを中心に実装されいます。SalesforceのAccount Engagement(MA)との親和性が高く、ネイティブなコネクターでスムーズに連携できる点は、この構成を選択した大きな理由の一つでした」

CRM Analyticsでは、会員数やメール配信の許諾状況、Web行動との紐付き状況といった基礎指標に加え、会員属性や入会時期別の反応傾向、配信ごとの開封・クリック状況などを可視化しています。

これにより、「どの層に、どのコンテンツが届いているのか」「どの施策が反応につながっているのか」を継続的に把握しながら、コンテンツ設計や配信設計のブラッシュアップにつなげています。

 

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CRM Analyticsで行うAccount Engagementのメルマガ結果分析

MA施策に関する分析は、CRM Analyticsを中心に実装されています。SalesforceのAccount Engagement(MA)との高い親和性を活かし、ネイティブなコネクターでスムーズに連携できる点も、この構成を選択した大きな理由の一つです。

他社にはないTableauの価値

営業現場が直感的に理解できる、“制約のない可視化”とCRMデータ分析のノウハウ

中部電力ミライズがTableauに見出している価値は、単にCRMデータを可視化・分析できる点にとどまりません。

営業活動をどのような切り口で捉え、どの粒度で可視化し、意思決定や行動につなげていくのか。Salesforceがこれまで数多くの企業支援を通じて培ってきたCRMデータ分析のノウハウや他社事例、ベストプラクティスと、それを現場で機能させるTableauの表現力の組み合わせに、大きな価値を感じているといいます。

そのうえで同社が重視したのが、Sales Cloud上に蓄積されるCRMデータを、営業現場が直感的に理解できる形で表現できることでした。Sales Cloudの標準レポートやダッシュボードは、商談状況をリアルタイムに把握するうえでは非常に有効である一方、営業活動全体の流れやKPI同士の関係性を一画面で伝えるには、表現や画面構成に一定の制約があると感じていたといいます。

横谷氏は、当時の判断を次のように振り返ります。

「Sales CloudのダッシュボードはCRMデータの可視化に優れていますが、“営業の全体像を一画面で伝える”という点では制約がありました。コンポーネント数に上限があるため、情報を分けて表示せざるを得ず、画面を切り替えないと全体を把握できなかったのです。また、描画の制約等を総合的に判断しTableauの導入を決めました」

こうした背景から同社では、Sales Cloudを営業データと分析設計の中核に据えつつ、表現の自由度が高いTableauを組み合わせる構成を選択しました。

Tableauを活用することで、営業活動・提案・成果といった複数の指標を一画面に整理して配置し、縦にスクロールするだけで全体像から詳細までを順を追って自然に把握できるダッシュボードを実現しています。

横谷氏は、「営業担当者全員が“難しい操作なく、直感的に内容を理解できる”ことが何より重要だった」と語ります。

Tableauによる制約のない可視化を組み合わせることで、データ活用は報告資料のためのものではなく、次の営業行動や戦略を考えるための共通言語へと変わりました。この点こそが、Tableauが提供する他社にはない価値であり、中部電力ミライズの営業分析が現場に深く定着した理由です。

 

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縦型の一画面で営業KPIを整理して配置したダッシュボード

Sales CloudのダッシュボードはCRMデータの可視化に優れていますが、“営業の全体像を一画面で伝える”という点では制約がありました。コンポーネント数に上限があるため、情報を分けて表示せざるを得ず、画面を切り替えないと全体を把握できなかったのです。また、描画の制限等を総合的に判断しTableauの導入を決めました。

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Tableau は極めて幅広く充実した機能を持つ、データと分析のためのエンドツーエンドのプラットフォームです。無料トライアルからお試しいただけます。

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データが蓄積された「その先」へ ― 分析とAIで描く次の営業の姿

中部電力ミライズでは、Sales CloudとTableauの定着を通じて、営業活動や顧客対応に関するデータが着実に蓄積されてきました。現在は、そのデータを人が読み解き、判断やアクションにつなげるフェーズにありますが、同社が見据えているのは、さらにその先の世界です。

村上氏は、今後の方向性について次のように語ります。

「データが十分にたまってきたからこそ、一人ひとりの状況に応じた示唆やアドバイスを、より効率的に届けられる余地があると考えています」

Tableauによる分析から得られる示唆と、Sales Cloud上に蓄積された商談履歴や活動データを掛け合わせることで、営業担当者ごとの得意・不得意や行動特性を捉え、個別最適な支援につなげていく構想です。

同社が目指しているのは、Salesforceの「Agentforce」によって作成したAIエージェントが営業一人ひとりに対して、日々の活動や商談内容をもとにアドバイスを行い、ボトムアップと全体の底上げを同時に実現する姿です。同時に、マネジメント層にとっても、個々の営業をより深く理解し、人としてのフォローに注力できる環境を整えていくことが重要だと考えています。

こうした取り組みは、営業領域にとどまりません。コールセンターを含む顧客対応の現場においても、Agentforceを軸に業務効率化と品質向上の両立を図りながら、蓄積されたデータを分析し、より良い顧客体験へと還元していく構想が描かれています。

分析によって得られた知見を、オペレーターの支援や対応品質の向上につなげていく――その両輪を回していくことが、今後のテーマです。

Sales Cloud、Tableau、そしてAgentforce。

それぞれを単独で導入するのではなく、「データ」を起点に、人と組織をどう成長させていくかという視点で組み合わせていく。中部電力ミライズは、試行錯誤を重ねながら、自社にとっての“データドリブンな営業”のあり方を描き続けています。