Forbes BrandVoice (英語サイト) とのパートナーシップで公開された記事の再掲載です。

現代の組織でデータを心臓にたとえると、データリーダーは鼓動に当たります。データリーダーは教育者とメンターの役割を担うことによって、ベストプラクティスを普及させ、データドリブンな行動の手本となり、データスキルを広めます。また、現代のビジネス環境で成功を収めるのに不可欠な、企業のデータカルチャー (英語サイト) を生み出して育成します。新型コロナウイルス感染症のパンデミックのような危機的な状況にあるときも、データリーダーは、企業が急速に変わりゆく市場環境で方向を見据えて重要な意思決定を行い、難局を乗り越えられるように支援することができます。

「組織では、データの価値がますます高まっています。それに伴い、組織がデータを収集して利用する文化とマインドセットを推進し、最終的には意思決定の方法を変革しようと乗り出した人々もいます」と、Tableau でシニアテクノロジーエバンジェリストを務める、Ashley Howard Neville は述べています。「そうしたリーダーは、画期的なソリューションを生み出し、組織が回復戦略を策定できるようにするために、データを利用するでしょう」

会社のデータリーダーは誰か

  • リーダーはデータドリブンな行動の手本を示す

    データリーダーは模範を示す存在です。日常的な意思決定の材料として、組織のリアルタイムのデータを活用します。会社の BI ソフトウェアに精通しており、データ第一のマインドセットを推進しています。Tableau の後援により IDC 社が行った最近の調査によると、データ主導型組織の回答者のうち 67% は、提案や意思決定の裏付けとしてデータが必要だと答えました。1
  • リーダーはデータを中心にしたチームを育成する

    今日、データを中心にしたチームは、データの発見、データの分析、データの解釈という 3 つのコアコンピテンシーをすべて実現できる必要があります。これはつまり、バランスの取れたチームの構築を社内のリーダーに求め、データカルチャーの成功の下地となるデータコミュニティを育成するということです。IDC 社の調査で、データ主導型組織の社員は、データに対する意識が高くない組織の社員に比べ、データの発見と接続において 3 倍優れていることが明らかになりました。しかしそれでも、データを中心にしたチームによる支援が必要とされています。
  • リーダーは教育者でありメンターである

    データリーダーは多くの場合、当初はデータの専門知識やアドバイスを同僚に気軽に提供する教師的な存在であり、その後正式なリーダーの役割を担います。IDC 社の調査によると、データ主導型企業の社員は、データに対する意識が高くない企業の社員に比べ、組織全体で非常に積極的にデータを共有する割合が 79% 多くなっています。

企業がさまざまな危機の重なった状況への対応を迫られている今、データを把握してデータリーダーを確保することが、かつてなく重要になっています。「活用できるデータを持ち、そのデータを解釈できるようになると、スピードとアジャイル性は確かに向上します」と、Tableau でプロダクトマーケティング部門シニアバイスプレジデントを務める、Mark Jewett は語ります。「その機会を逃さないでください」。

重役の立場におり、この激動の時期にどのように組織を率いて、大切な社員に仕事を任せていけばよいか迷っているなら、データに従うことをお勧めします。以下に、組織のデータリーダーが健全なデータカルチャーを育成できるようにする方法について、実践的なヒントをご紹介します。このヒントは、組織が事業再開に関する重要な意思決定を行い、アジャイルなマインドセットによって今後の障害にも対処するのに役立ちます。

社内にいるデータリーダーが能力を発揮できるようにするには

データリーダーは、リーダーの役割やデータに関する役割を必ず正式に担っているとは限りません。データリーダーにはいろいろな肩書きがあると、Howard Neville は述べています。データリーダーはビジネス部門に所属していることも、IT 部門に所属していることもありますが、たいていは複数の分野で経験を持つ中間管理職です。「しかし実際は、組織の誰もがデータリーダーになり得ます」と、Howard Neville は語ります。「大切なのは、その人が組織にもたらす価値です。データリーダーは自分の重点分野の枠を超えて存在感を示し、組織全体にデータ利用を広めます」。

データリーダーは、必要なデータを取得する方法と、計画の指針や調整にデータを生かす方法を理解しているため、危機と回復の戦略の要素で先導的な役割を担います。

データリーダーはより迅速な対応、新しいアイデア、社内の調整の源になる可能性が高いため、重役はデータリーダーが能力を発揮できるようにする必要があります。しかし、重役がデータリーダーの能力を引き出すにはどうしたらいいのでしょうか。データ業務の新しいリーダーたちが能力を発揮できるようにするために、以下の実践的なヒントを考慮に入れてください。

フィードバックループを構築する

重役が指示し決定権を持つ、序列的なプロセスに重きを置かないようにしてください。データやインサイトについて、頻繁かつオープンに話し合える環境を育みましょう。これは、全員がデータに基づいて話し合い、状況に応じた専門知識を使って実用的なインサイトを見出す、毎日立ったまま行う略式ミーティングの形式を取ってもよいでしょう。それにより、全員が関わるプロセスの余地が生まれ、よりスピーディで質の高い意思決定を行えるようになります。データに基づく意思決定を重視すると、組織と社員は今後の回復のための最善の体制を整えられるようになります。

シンプルな働き方、スマートな働き方

「危機的な状況で何より重要なのは、シンプルさ、信頼、スピードです」と、Tableau でマーケティング担当エグゼクティブバイスプレジデントを務める、Jackie Yeaney は語っています。これはつまり、多数のデータリーダーを見出して、そのリーダーたちが行うべきことを迅速に行えるようにするためのリソースを提供するということです。このとき、Yeaney が言うように、「完璧さではなく十分なレベルを目指してください」。重役はデータリーダーと協力して、要素の変化に合わせて主要指標を再評価し、常に把握している必要があります。危機的な状況下では、取り組みの開始や中止、さらには新しいことへの挑戦でも、チームを称賛しましょう。

連携の機会を作り出す

データリーダーは、1 人で仕事をするわけではありません。社員がデータスキルを身につけ、連携し、部門間でベストプラクティスを共有できるようにするために、自分のチーム、上司のサポート、確固としたコミュニティを必要としています。コミュニティにいる次のデータリーダーは、経営幹部ではなく、自分のチームと懸命に協力し合いながら一歩踏み出す機会を待っている、マネージャーやアナリストかもしれません。その機会を得られるようにするために、能力を発揮、補強できる時間と場を設けましょう。

データリーダーは危機的な状況下で企業の前進をどのように支援できるのか

重大な危機に直面している時期には、企業は市場環境に対して戦略を立て先導する人材として、データリーダーに頼ることを覚える必要があります。また、企業が安定し始め、新たな日常で足場を見出そうとする、先行きの不透明な状況に続く回復の時期にも、同じことが言えます。新型コロナウイルスのパンデミックに見舞われて数か月がたった時点で、強固なデータカルチャーや戦略がどれほど有効かをすでに示した組織もあります。そうした組織が団結できるのは、内部のデータ人材やリソースを迅速に活用するためのアジャイル性と能力があるからです。以下に実例をご紹介します。

給食がなくなった生徒を追跡している食糧支援組織

ある世界的な食糧支援組織は、学校が閉鎖されている場所と、そのために給食がなくなっている生徒の数を示す、ダッシュボードを作成することができました。そうした指標を追跡するデータベースはすでに導入されていましたが、同組織のデータリーダーは迅速に方向転換して、より新しいデータを提供するために公的機関のオープンデータを統合しました。このダッシュボードは現在、世界各地の指導者や政策決定機関で活用されているほか、一般公開もされています。

融資手続きを加速している信用組合

米国の大部分で外出を控えるよう求められたとき、米国で最も歴史の長い信用組合の 1 つは対応する体制が整っていました。金融機関は必要不可欠なサービスと考えられているため、ドライブスルーとオンラインのサービスにさらにリソースを割き、給与保護プログラム (英語サイト) による融資申し込み件数の急増に対応するなど、同組織は営業方法を一新する必要がありました。この信用組合は以前からデータカルチャーを重視していたため、分析チームにいるデータリーダーたちは、必要な箇所にリソースを振り向けるのに必要なデータを迅速に提供することができました。

職員の安全を守る融資機関

インドが社会全体のロックダウンに踏み切ったとき、ある融資機関の経営陣は、危機下で職員のニーズに応えるための専門タスクフォースを構築して対応しました。同機関は、職員の健康と安全に関連する情報を視覚化するダッシュボードを作成して、家計や医薬品、食料、移動手段などの必須のニーズを評価するのに利用しました。その結果、危機が悪化する前に、リソース強化のための対応を迅速に取ることができました。

結局のところ、データリーダーに必要なのは、重役にも部下にも信頼されることです。社員がさらに多くのデータを利用できるようになり、さらに多くの権限を与えられると、その効果は今後の業務に現れます。「データアクセスの面でチームをさらに信頼すれば、チームは責任を持って効果的にデータを使うという責任感が強まることがわかりました」と、Tableau の Mark Jewett は述べています。それにより、組織が不測の事態に対応して成長の機会に変えられるようにする、アジャイルなデータカルチャーの基盤が築かれるのです。

1.「データカルチャーを重視すべき理由」、2020 年 4 月、Tableau の後援による IDC InfoBrief

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